"no more than"か"not more than"か?エレベーターの注意書きに書いてあったのは・・・。
no more than~とか、not more than~とか、「比較」表現を習うとやたらややこしい使い方が出てきて、毎回テストの度にウンザリ・・・。こういうところで、多分英語がイヤになってしまうのでしょうね。
とりあえずテキストや参考書には次のように書いてありますね。
1, not more than +数詞 は「せいぜい~」= at most
2, no more than + 数詞 は「わずか~」= only
さて、次はYMCAのホテルで見つけた注意書きです。
"Please be advised that no more than 10-12 people should occupy the elevator at one time."
「このエレベーターは一度に10-12人までしかだめ、ということでご承知置きください。」
ということですね。
"Please be advised that ~"で、「~ということをご承知置きください」という意味で、後ろに"should"がきているのは、"advise"という動詞のあとの節の中には"should"が必要だからです。
"no more than"は「たった」で、"not more than"は「せいぜい」と日本語で覚えていると、「たった10-12人で乗ってください」となってちょっと不自然な日本語です。
英語の単語やイディオムを日本語で意味を記憶してそのまま使うと不自然になることがあります。
"no more than 数"→ 数が少ないことを強調
"not more than 数"→ 数が多いことを強調
エレベーターに乗る人数を10-12としているのは、数が少ないことを強調して、「10-12人しかだめですよ、多くならないようにしてください」と言っているのです。
"not more than"にすると、数が多いことを強調して、「10-12人は乗れますよ。でもそこまでにしておいてください」といったニュアンスになります。
どちらを強調しているかで使い分けるといいと思います。
EnglishラボのQuestion Boxでは、生徒が持っている色々な疑問にMisTyが新たな切り口で解説しています。 こちらです→EnglishラボQuestion Box
MisTy
MisTy | Englishラボ|英語教師のための研究会 | Englishラボと仲間たち | オンライン英語指導 |