NYCの暑さ対策で、日本で見たことはないけれどすぐにできそうなこと。
日本を含むほとんどの国では、温度は「摂氏(℃)」で表されますが、アメリカでは、「華氏(℉)」が使われています。水が氷になる温度は、摂氏では0 度、華氏では32 度です。"C"は、1742年に摂氏温度を発案したスウェーデンの天文学者セルシウス(Celsius)の頭文字をとったもの、"F"は、1724年に華氏温度を考案したドイツの物理学者ファーレンハイト(Fahrenheit)の頭文字をとったものです。使われている漢字は、中国語の音訳の漢字の頭文字が与えられました。
日本では、ここ2,3年、体温を越える暑さが伝えられます。それが摂氏で37度とすれば、華氏では98.6度になります。
華氏で100度を摂氏に変換すると、37.7777....です。
摂氏から℉への変換公式は、
℃ × 1.8 + 32 = ℉
で、
華氏から摂氏への変換公式は、
(℉ - 32) × 5/9 = ℃
とされています。
今日はニューヨークタイムズの猛暑に対する報道と自分の身を守るための方法について、シャイラ・コロンとアリス・マクファデン(Shayla Colon 、 Alyce McFadden)記者による記事を抜粋で読みます。(原文、画像はこちらです。6月17日付のものです。)
New York City is activating its heat emergency plan this week. Hundreds of people die in the city each summer because of hot weather.Credit...Spencer Platt/Getty Images
ニューヨーク市は今週、暑さ緊急対策を発動。ニューヨークでは毎年夏に数百人を超える人が暑さのために死亡しています。
小見出しが付いているので、今日のリーディングの目的は・・・
★小見出しをヒントにして内容を要約してみよう
です。
How hot will it get in New York City?
Mayor Eric Adams said in a statement that he would activate the city’s heat emergency plan starting on Tuesday.
“The first heat wave of the season is here, and New York City has a plan to beat the heat — but we want all New Yorkers to have a plan as well,” Mr. Adams said. “A heat wave can be more than just uncomfortable, it can be deadly and life threatening if you are not prepared.”
When the plan goes into effect(実施される)), the city will open hundreds of cooling centers — air-conditioned indoor facilities that can be used during the day. The Fire Department will turn some hydrants (消火栓)into sprinklers by installing spray caps. And city officials will work closely with the National Weather Service to monitor forecasts and communicate changes to the public.
👩消火栓にスプリンクラーキャップをつけるとこうなるようです。
WNYCのニュースサイトのタイトルは、次のようになっていました。
It's OK to Open that Fire Hydrant... But Just a Little Bit
消火栓を開けても大丈夫だよ。でも少しだけにして。
ニューヨークの気温はどうなるか?
エリック・アダムス市長は声明で、(6月18日)火曜日から市の暑さ緊急対策を発動すると発表しました。
「今シーズン最初の熱波が到来し、ニューヨーク市は暑さをしのぐ計画を立てていますが、市民の皆さんも備えをしてください。」「熱波は単に不快というだけでなく、備えがなければ命に関わることもあります。」
この計画が実施されると、市は何百ものクーリングセンター(日中利用できる冷房の効いた屋内施設)を開設します。消防局は、スプレーキャップを設置することで、いくつかの消火栓をスプリンクラーに変えます。また、市職員は国立気象局と緊密に連携し、予報を常時監視し、市民に変化を伝えます。
Approximately 350 people die on average each summer in New York because of hot weather. Black New Yorkers are disproportionately(比べものにならないくらい) affected and more likely to die from heat stress than others.
More than half of those who die each year live in homes without air-conditioning, according to Dr. Ashwin Vasan, the city’s health commissioner.
ニューヨークでは毎年夏、暑さが原因で平均約350人が死亡しています。黒人のニューヨーカーは、他の人々と比べものにならないほど影響を受け、熱ストレスで死亡する可能性が高いです。
市の保健委員であるアシュウィン・バサン博士によると、毎年死亡する人の半数以上は、エアコンのない家に住んでいるということです。
👩ニューヨーク市の死亡者数の「350人」というのは概数で、直接暑さによるもの(7名)と、間接的なもの(340名)に分けられます。(こちらを参照)
令和5年の東京の熱中症関連のサイトによると「解剖数619人、熱中症死亡者数164名」とあります。相当ひどい状況です。(こちらを参照)
体温を越えるほどの暑さになる日は、日本でも消火栓にスプリンクラーキャップをつけて水を放出することはできると思います。自治体で検討してみてはいかがでしょう?
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