東京都知事選挙のときに、東京都の年間予算はチェコと同じくらいだと聞きました。では、ニューヨークの年間予算はどのくらいで、連保政府からどのくらいの助成金を受けとっているのでしょう？

ニューヨーク市への移民の流入は大きな問題となっており、同時に洪水などの自然災害も毎年のように起こっています。対策には巨額の予算が必要です。

今日はニューヨーク市の会計監査局が公表している、ニューヨーク市の予算の概説を読んでみます。

原文はこちらです。

今日のリーディングのポイントは、

★文脈に沿って数字を正しくとらえること

です。

New York City’s Budget
ニューヨーク市の予算

Federal Funding for City Operations & Individuals: 
連邦政府による市運営および個人への助成金：

New York City’s FY 2025 Adopted（承認された） Budget includes $7.92 billion in federal grants, approximately 7% of the total budget, providing funding for critical services like cash assistance, education, housing, childcare, and other social services.

ニューヨーク市の2025年度予算には、連邦助成金79億2000万ドル(約１兆２千億円）が含まれています。これは総予算の約7%に相当し、現金給付、教育、住宅、保育、その他の社会サービスといった重要なサービスに資金を提供しています。

👩東京都の、特別会計などと合わせた予算規模は総額16兆5585億円だそうです。ニューヨーク市は約17兆円になるので、ほとんど同じくらいです。

Public education: 
公的教育

New York City’s public schools, CUNY, and early childhood education programs receive $3.5 billion annually in federal funds. The Trump administration could reduce or eliminate that funding, redirect （異なる目的で使う）vouchers or Education Savings Accounts (ESAs), or subject the City to unacceptable conditions.

ニューヨーク市の公立学校、CUNY（ニューヨーク市立大学）、幼児教育プログラムには、連邦政府から毎年35億ドル（約5千400億円）が交付されています。 トランプ政権は、この交付金を削減または廃止し、割引措置や教育貯蓄口座（ESA）を別の目的で使ったり、市に難しい条件を課す可能性があります。

Funding for Housing & Homelessness: 
住宅およびホームレス対策への資金：

New York City relies on federal resources for affordable housing preservation and development, NYCHA, and programs to prevent homelessness including housing vouchers.

ニューヨーク市は、連邦政府の資金に頼って、手頃な価格の住宅の保全と開発、NYCHA(ニューヨーク市住宅公社)、住宅バウチャー（サービス・割引券）を含むホームレス防止プログラムを実施しています。

Public Hospitals: 
公立病院：

Project 2025 calls for restricting federal funds to public health care systems like Health and Hospitals (H+H), that perform abortions and provide gender-affirming care. H+H serves 1.2 million New Yorkers each year.

プロジェクト2025では、中絶手術や性同一性障害のケアを行うヘルス・アンド・ホスピタルズ（H+H）のような公立医療システムへの連邦政府からの資金援助を制限することを求めています。H+Hは毎年120万人のニューヨーカーにサービスを提供しています。

👩Project 2025は米国の保守系団体であるヘリテージ財団が主導する米政府再編構想で、トランプ氏の政策と全て一致しているわけではないようです。こちらで詳しく説明されています。（日本語です。）

明日も、引き続きニューヨーク市の会計監査局のレポートを読みます。ニューヨーク市の経済についてトランプ政権になってからの危機感を報じています。

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