Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

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Hip-Hopを授業の教材に!ニューヨークの文化の50周年の祝い方。

今年はニューヨークでHip-Hopが誕生して50周年の年です。アダムズ市長はこれを記念してニューヨーク市の5つの行政区で記念イベントを開催しています。


このことについてはこちらで取り上げました。


そして、ニューヨーク・タイムズは次のような見出しの記事を掲載しました。


What’s more NY than hip-hop and block parties?
(ヒップホップとブロック・パーティー以上にNYらしいものはあるだろうか?)



今年の7月、市長の主催で、5つの行政区で開催される無料のブロック・パーティー、コンサート、イベントのシリーズ「5X5ブロック・パーティー・シリーズ」が開催されることを、市長が公表しました。




ブロンクス生まれのラッパー(現在57歳)で、ヒップホップ界のアイコン的存在であるKSR-ワンが総監督です。


彼は、政治的メッセージによって、アメリカという国に根付いた商業主義を批判しており、アメリカ同時多発テロ事件で崩壊したワールドトレードセンターをアメリカの商業主義の象徴と見なしていました。


日本では、「じゆうちょう」の表紙にもなっていました。(現在は販売されていません。)


彼は、市長に促されて演説し、次のよう(一部)に言いました。


"...we honor the past and inspire the future, proving that hip hop is not just a genre but a cultural movement that speaks to the heart of humanity."


(ヒップホップが単なるジャンルではなく、人類の心に語りかける文化的ムーブメントであることを証明し、過去を讃え未来を奮い立たせる。)



(赤いキャップをかぶっているのが、アダムズ市長。左端がKSR-ワン。)


ヒップホップの文化は日本でどのようにとらえられているでしょう?
何を言っているか分からない
聞き取りにくい英語
ダンスが難しそう
反抗的な感じがする
といった声が聞こえてきそうですが・・・。


50周年を迎え、ニューヨークでは、学校でヒップホップを授業の中でとりあげる方法をニューヨーク・タイムズが提案しています。先生たちはどのようにしてこの文化を教材として取り上げ、生徒はそこから何を学ぶのか、見ていきたいと思います。


原文、画像はこちらからです。
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8 Ways to Teach and Learn About Hip-Hop
ヒップホップを教え、学ぶ8つの方法


It’s the 50th anniversary of hip-hop. To celebrate, we invite students to explore its remarkable rise, its remaking of the global cultural landscape, and its legacy and future.
ヒップホップ誕生50周年。これを記念して、授業の中で、ヒップホップの目覚ましい台頭、ヒップホップによる世界的な文化的光景の再構築、そしてその遺産と未来について、生徒に考える機会を与えましょう。


By Jeremy Engle
Sept. 20, 2023



Over five decades, hip-hop has grown from a new art form to a culture-defining superpower. At first dismissed as a fad, often derided as a nuisance or a menace, hip-hop has become a multibillion-dollar industry and a global juggernaut — woven into nearly every corner of American life. 


50年の間に、ヒップホップはひとつの新しいアートフォームから文化を定義するスーパーパワーへと成長しました。ヒップホップは、当初は一時の流行として片付けられ、しばしば厄介者や危険なものと揶揄されましたが、今や数十億ドル規模の産業となり、アメリカ生活のほぼ隅々にまで浸透した世界的な巨大な力となりました。


(中略)


Teachers, please let us know how you are teaching hip-hop in your classroom in the comments section or by emailing us at LNFeedback@nytimes.com.


先生方、あなたの授業でどのようにヒップホップを教えているか、コメント欄またはEメールでお知らせください。



1. Make personal connections.
個人的なつながりを持とう。


Run-DMC in 1986. The group was part of a wave of global stars who arrived in the 1980s.Credit...Chester Higgins Jr./The New York Times
1986年のランDMC。このグループは、1980年代に押し寄せた世界的スターの波の一部でした。


Hip-hop is ubiquitous. Whether students are huge fans of the culture, everyone has a connection to it — big or small. Before diving into The New York Times’s coverage of the 50th anniversary, ask them to make personal connections to the genre.


ヒップホップはどこにでもあります。学生が大ファンであろうとなかろうと、誰もが大なり小なりヒップホップとのつながりを持っています。ニューヨーク・タイムズ紙の50周年記念報道に触れる前に、ヒップホップというジャンルと個人的なつながりを持つよう生徒に促しましょう。


Through journal writing or discussion, students can respond to one or more of these prompts:


新聞記事やディスカッションを通じ、生徒たちに次のような問いかけをして答えさせることができます。


What does hip-hop mean to you? What role does it play in your life?


あなたにとってヒップホップとは何ですか?あなたの生活の中でヒップホップはどんな役割を果たしていますか?


Are you a big hip-hop fan? Do you go to shows? Create beats? Write or perform raps? Has hip-hop culture affected your style and dress?


ヒップホップの大ファンですか?ショーに行きますか?ビートを作りますか?ラップを書いたり演奏したりしますか?ヒップホップ・カルチャーはあなたのスタイルや服装に影響を与えていますか?


What moments, artists, songs and lyrics stand out to you? Who are your favorite artists? Who would you say is the GOAT — the greatest rapper of all time?


あなたにとって印象的な瞬間、アーティスト、曲、歌詞は何ですか?好きなアーティストは誰ですか?GOAT(the greatest rapper of all time)は誰だと思いますか?


What do you know about hip-hop and its 50-year history? What would you like to know more about?


ヒップホップとその50年の歴史について知っていることは?もっと知りたいことは何ですか?




2. Learn about hip-hop’s history from the artists themselves.
アーティスト自身からヒップホップの歴史を学ぼう。


(MisTyの補注:このレッスンプランについては、生徒は次のサイトにアクセスします。すると、50人のヒップホップアーティストの実際の曲を聴き、インタビューの内容の一部を読むことができます。)





To begin, students can take a quick tour of the entire collection. They can click through the interactive and listen to as many rappers as they can, taking notes on the names of each artist, the names of the featured songs and the years they were released. (Each testimonial has a song by the artist at the top of the interview.)


始めに、生徒たちは全コレクションを簡単にチェックすることができます。インタラクティブをクリックして、できるだけ多くのラッパーを聴き、各アーティストの名前、フィーチャーされた曲の名前、リリースされた年をメモします。(それぞれの証言には、インタビューのトップにそのアーティストの曲が掲載されています)。


Then ask students to read at least three interviews from different eras of hip-hop, highlighting key biographical information as well as their favorite quotes and details.


次に、生徒にヒップホップのさまざまな時代から少なくとも3つのインタビューを読み、重要な伝記的情報や自分が気に入った箇所の引用や詳しい情報をおさえるように言います。


Students, individually or in groups, can address these prompts:


生徒に、個人またはグループで、次のような質問に答えさせることができます。


Which rappers did you choose, and why?


どのラッパーを選びましたか?その理由はなんですか?


What did you learn from their stories?


彼らのストーリーから何を学びましたか?


Which images, sounds, details and quotes stood out, and why?


どの映像、音、細かい点、引用が際立っていましたか?その理由は何ですか?


What question would you ask one of these rappers, if you could?


できるとすれば、これらのラッパーの誰かにどんな質問をしたいですか?


Together as a class, they can discuss: What story do the oral histories tell us about hip-hop? How has the genre grown and evolved over its first five decades? What questions do you have about the oral histories or about hip-hop in general?


クラスで一緒に、次のような話し合いをさせることができます。 そのアーティストは、ヒップホップについてどんな話を語っていましたか?ヒップホップというジャンルは、最初の50年間でどのように成長し、進化してきましたか?アーティスト本人が語った歴史や、あるいはヒップホップ全般について、何か質問はありますか?


Invite your students to make a 50th anniversary playlist: If some of them have never heard of hip-hop, or don’t like rap, what songs would you play for them to explain its meaning and significance, or to win them over? What would be on your essential hip-hop playlist?


生徒たちに50周年記念プレイリストを作ってもらいましょう。 ヒップホップを聞いたことがない、あるいはラップが好きではない生徒がいたとして、その生徒たちにヒップホップの意味や意義を説明するために、あるいは生徒たちを納得させるために、どんな曲をかけますか?あなたのヒップホップ必須プレイリストには何が入っていますか?




明日もレッスンプランのアイデアを載せます。あなたが教師ならどのような授業をするでしょう?日本の歌舞伎や能のような伝統芸能に置き替えて応用してもいいですね。


Englishラボ
MisTy

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