Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

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あらためて"Liberty"の意味を考える。"Freedom"とどう違うのか?

フェリーを降りて、リバティー・アイランドに上陸すると、左手にインフォメーションセンターがあります。そこに、簡単な「自由の女神」の歴史が書かれています。"history"ではなく、”timeline"という単語が使ってあります。"history"と書いてしまうと、政治経済分野まで含むかなり広い内容になってしまうからです。


次の画像の上に何か書いてあります。



ズームアップしますね。
チャールズ・ケイレブ・コルトン(Charles Caleb Corton)の言葉です。



Charles Caleb Cortonというのは、イギリスの牧師でぶどう酒商品だった人(1780-1832)です。たくさんの名言を残しているようです。


”Liberty will not descend to a people. A people must raise themselves to liberty. It is a blessing that must be earned before it can be enjoyed."


「自由というものは天から降ってくるものではない。人は自由の高みへと自らを上げていかなければならない。自由という恩恵を受けるためには、それに見合うことをしなくてはならない。」


"will not"は強い否定です。
"descend to ~"は「高いところから低いところへ降りる」ことで、物理的というより、レベル的に用いられることが多いです。「自由」というのは高いところにある、という宗教的な感じがします。


普通"people"には不定冠詞はつかないですよね。つく場合は、集合体としての「民族」や「国民」を表す場合です。ここでは、特に「民族」や「国民」をさしているのではないと思います。神様目線からした人々を一人一人見た特別な言い方のように感じます。


"It"は”Liberty"を指します。"blessing"は「神の恵み」「神から授けられたもの」です。Charles Caleb Cortonが牧師であったことを考慮しましょう。


"earn"は普通「お金を稼ぐ」ときに使いますが、ここでは、 "to do something or have qualities that make you deserve something"(ロングマン)です。つまり「何かをしてその見返りとして手にする」ニュアンスを入れます。



ところで、日本語で「自由」というと、もうひとつ"freedom"がありますね。ロングマンの定義を見てみます。


"freedom"
"the right to do what you want without being controlled or restricted by anyone"
(だれにも支配、制限されることなく自分のしたいことをする権利」


★表現例 (ロングマンより)
feedom of speech   「言論の自由」
freedom of choice    「 選択の自由」
People here like their freedom and privacy.
the freedom to vote   「投票の自由」
He thinks children have too much freedom these days.
彼は子供は最近多くの自由を持ちすぎていると考えている。


"liberty"
”the freedom and the right to do whatever you want without asking permission or being afraid of authority"
フリーダムのこと。許可を求めず、もしくは権力を恐れず、したいことをする権利


the fight for liberty and equality   自由と平等を求める戦い
threats to individual liberty     個人の自由に対する脅威
struggles for political liberty    政治的自由を求める争い  


定義だけではなく、使い方を見ると、違いがなんとなくつかめるのではないでしょうか。


"freedom"のほうは、「自分がしたいことを誰にも邪魔されることなくする」
"liberty"のほうは、 権力を恐れず獲得するもの」


といった感じですね。


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