Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

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ニューヨークのアインシュタイン大学で医者を目指しませんか?

昨日のブログの後半になります。ニューヨーク市のブロンクスにある、アインシュタイン医科大学に1夫の遺産である0億ドルを寄付して、授業料を無料にしたルース・ゴッテスマンという93歳の方の話です。彼女の夫は投資家で財を成した人でした。


イソップの物語の"The Lion and the Mouse"の動画がありました。


ゴッテスマン氏の言った内容が英語で出てきますから、聞き取ってくださいね。



Aesop's Fables "The Lion and the Mouse" Short Film


では、昨日の後半を読みます。


原文、画像はこちらからです。


The Money
お金


Credit...Brad Dickson for The New York Times



Dr. Gottesman’s husband left her a large stock portfolio with instructions to “do whatever you think is right with it,” she said.


ゴッテスマン氏の夫は、彼女に多額の株式ポートフォリオを残し、「あなたが正しいと思うことならなんでもいいから、それに使ってくれ」と彼女に言いました。


Dr. Gottesman’s husband died in 2022 at age 96. “He left me, unbeknownst to me, a whole portfolio of Berkshire Hathaway stock,” she recalled. The instructions were simple: “Do whatever you think is right with it,” she recalled.


ゴッテスマン氏の夫は2022年に96歳で亡くなりました。「バークシャー・ハサウェイ株のポートフォリオを私に残していたのです。私は全く知りませんでした」と彼女は言いました。言ったことはこれだけです。「あなたが正しいと思うなら何でもいいから、それに使いなさい」。


It was overwhelming to think about, so at first she didn’t. But her children encouraged her not to wait too long.


考えるのも大変だったので、最初は考えるのもやめました。でも、子供たちがあまり長く放っておかない方がいいよと背中を押してくれたのです。


When she focused on the bequest, she realized immediately what she wanted to do, she recalled. “I wanted to fund students at Einstein so that they would receive free tuition,” she said. There was enough money to do that in perpetuity, she said.


遺産のことを一生懸命考えたとき、彼女は自分が何をしたいのかがすぐに分かったのだそうです。「アインシュタイン大学の学生たちが授業料を免除されるように資金を提供したかったのです。ずっとそうし続けられる金額だったのです。」と彼女は言いました。


Over the years, she had interviewed dozens of prospective Einstein medical students. Tuition is more than $59,000 a year, and many graduated with crushing medical school debt. According to the school, nearly 50 percent of its students owed more than $200,000 after graduating. At most other New York City medical schools, less than 25 percent of new doctors owed that much.


何年もの間、彼女は何十人もの将来医者となる学生と話をしてきました。授業料は年間59,000ドル以上で、多くの学生が圧倒されるような学費ローンを負って卒業していたのです。アインシュタイン医科大学によると、卒業生の50%近くが卒業後に20万ドル以上の借金を背負っているということでした。ニューヨーク市の他のほとんどの医学部では、それだけのローンをかかえているのは、新卒医師の25%未満です。


Almost half of Einstein’s first-year medical students are New Yorkers, and nearly 60 percent are women. About 48 percent of current medical students at Einstein are white, 29 percent are Asian, 11 percent are Hispanic and 5 percent are Black.


アインシュタイン大の医学部1年生のほぼ半数はニューヨーク市民で、60パーセント近くが女性です。アインシュタイン大の現役医学生の約48パーセントが白人で、29パーセントがアジア系、11パーセントがヒスパニック系、5パーセントが黒人です。


Not only would future students be able to embark on their careers without the debt burden, but she hoped that her donation would also enable a wider pool of aspiring doctors to apply to medical school. “We have terrific medical students, but this will open it up for many other students whose economic status is such that they wouldn’t even think about going to medical school,” she said.


彼女の寄付によって、将来の学生がローンの返済なくキャリアをスタートさせることができるだけでなく、より多くの医師志望者が医学部を志望できるようになることが期待されます。「私たちには素晴らしい医学生がいますが、この寄付によって、医学部への進学を考えることさえできないような経済状況の学生にも門戸が開かれることになるのです」と彼女は言います。


“That’s what makes me very happy about this gift,” she added. “I have the opportunity not just to help Phil, but to help Montefiore and Einstein in a transformative way — and I’m just so proud and so humbled — both — that I could do it.”


「私も、こうすることができととても嬉しいです。フィルを助けるだけでなく、モンテフィオーレ附属病院とアインシュタイン大を変えることにもなるのです。こんなことが出来ることを誇りに思い、恐縮しています。」と彼女は言いました。


Dr. Gottesman went to see Dr. Ozuah in December to tell him that she would be making a major gift. She reminded him of the lion and mouse story. This, she explained, was the mouse’s moment.


ゴッテスマン氏は、12月にオズア氏に会いに行き、大口の寄付をすることを伝えました。彼女は彼にライオンとネズミの話を思い出させました。今回はネズミの出番なんです、と彼女は言ったのです。


“If someone said, ‘I’ll give you a transformative gift for the medical school,’ what would you do?” she asked.


「もし誰かが、医大のために変革をもたらす贈り物をしようと言ったら、あなたならどうしますか?」と彼女が聞いたのです。


There were probably three things, Dr. Ozuah said.


おそらく3つあると思いますと、オズア氏は言いました。


“One,” he began, “you could have education be free —”


彼は口を開いてこう言いました。「ひとつは、教育を無償にすることです」。


“That’s what I want to do,” she said. He never mentioned the other ideas.


「それが私のしたいことです。」と彼女は言いました。オズア氏は他の考えについて、何か言うことは決してありませんでした。



😀 次の動画はabcニュースからです。



Massive donation provides free tuition at Bronx medical school


Dr. Gottesman sometimes wonders what her late husband would have thought of her decision.


ゴッテスマン氏は時々、亡き夫が彼女の決断をどう思っただろうかと考えるといいます。


“I hope he’s smiling and not frowning,” she said with a chuckle. “But he gave me the opportunity to do this, and I think he would be happy — I hope so.”


「彼は微笑むだけで顔をしかめることはなかったと思います。でも、彼は私にこの機会を与えてくれのだし、彼は喜んでくれると思っています。そうに違いありません。」と彼女は笑いながら言いました。


Einstein will not be the first medical school to eliminate tuition.


アインシュタイン大は最初に授業料を撤廃した医大ではありません。


In 2018, New York University announced it would begin offering free tuition to medical students and saw a surge in applications.


2018年、ニューヨーク大学は医学生への授業料の無償化を始めると発表し、出願者が急増しました。



😀さらに次はabcニュースがニューヨークタイムズを紹介している動画です。ニューヨークは大騒ぎ!



Donation leads to free tuition for all students at medical school


The Name
名前


Dr. Gottesman was reluctant to attach her name to her donation. “Nobody needs to know,” Dr. Ozuah recalled her saying at first. But Dr. Ozuah insisted that others might find her life inspiring. “Here’s somebody who is totally dedicated to the welfare of others and wants no accolades, no recognition,” Dr. Ozuah said.


ゴッテスマン氏は、「誰も名前を知らなくてもいいのよ」、と自分の名前を寄付金につけることに消極的でした。彼女は先にそう言ったとオズア氏はいいます。でもオズア氏は、そうすることで彼女の生き方に感銘を受ける人がいるかもしれないという考えを示し、「こういう人こそ、他人の幸せのために本当に尽くした人なんです。彼女は賞賛も評価も望んでいないのです」と言いました。


Dr. Ozuah noted that the going price for getting your name on a medical school or hospital was perhaps a fifth of Dr. Gottesman’s donation. Cornell Medical College and New York Hospital now include the surname of Sanford Weill, the former head of Citigroup. New York University’s medical center was renamed for Ken Langone, a co-founder of Home Depot. Both men donated hundreds of millions of dollars.


オズア氏は、大学や付属病院に自分の名前を冠するための費用相場は、おそらくゴッテスマン氏の寄付金の5分の1程度だと指摘しました。コーネル医科大学とニューヨーク病院には、現在、シティグループの元代表であるサンフォード・ワイルの姓が入っています。ニューヨーク大学の医療センターには、ホームデポの共同設立者であるケン・ランゴン氏の名前が付けられました。両者とも数億ドルの寄付をしました。


But it is a condition of Dr. Gottesman’s gift that the Einstein College of Medicine not change its name. Albert Einstein, the physicist who developed the theory of relativity, agreed to confer his name on the medical school, which opened in 1955.


しかし、アインシュタイン大学はその名前を変えないことはゴッテスマン氏の寄付の条件です。アルバート・アインシュタインは、相対性理論を開発した物理学者ですが、1955年に開校したこの医科大学に彼の名前を冠することを承認しました。


The name, she noted, could not be beat. “We’ve got the gosh darn name — we’ve got Albert Einstein.”


彼女は、この名前以上のものはないと言いました。「我々には、このものすごい名前があるんですよ。アルバート・アインシュタインという名前がね。」



日本にもこういう方がいらしたら、日本の将来はまだまだ明るいと思うでしょう。国会議員にキックバックされたお金が何に使われたのか、またそのことでどれだけの時間が無駄に流れたのかを考えると、日本の将来に不安を抱かざるを得ませんでした。


明日は、彼女の夫にあたるディヴィット・ゴッテマン氏と、ウォーレン・バフェット氏のことにも触れている記事を読みます。


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