なぜニューヨークに住み続けたいと思うか?
今回は、Vital Cityというニューヨーク市に政策の提言を行っている非営利団体が、著名人に対し、なぜ彼らはニューヨークに住み続けたいと思うか?という調査をしました。その回答を読みたいと思います。全文は長いので本人の気持ちをよく表した一部を載せます。(原文は次のサイトからです。)
彼らはなぜニューヨーク市を離れないのでしょうか?
① Adem Bunkeddeko (アデム・ブンケデコ)氏---It's All About the Values(すべてはその価値にある)
👩🏼🏫ブンケデコ氏は、ニューヨーク市の公共政策やコミュニティに関わるリーダーを育成する非営利団体であるCoro New Yorkの元事務局長であり、現在は、Center for Justice Innovationの理事です。
👩🏼🏫Center for Justice Innovation(ジャスティス・イノベーション・センター)はニューヨークに本部を置く非営利団体で、被害者支援や犯罪抑止、司法への信頼向上を通じて、より人間的で効果的な司法制度をつくることを目標にしています。(Wikipedia参照)
As a son of Ugandan refugees(難民), I grew up in a cramped(窮屈な) apartment in Queens, where people gathered in search of safety and opportunities. I feel a strong bond with New York, the city that has shaped my core values since childhood. As I helped relatives who had come to the United States learn English, find jobs, and send money back home, I developed empathy(共感), a sense of responsibility, and a spirit of solidarity(連帯). For me, New York is a place that has always warmly welcomed newcomers and supported one another in times of hardship. I believe that this city must continue to welcome immigrants today, just as it once did for my own family, and that conviction(強い信念) is what keeps me rooted here.
私は、ウガンダ難民の息子として安全と職を求めて集まるクィーンズの狭いアパートで育ちました。幼少期から自身の最も根底にある価値観を作って来たニューヨークに強い絆を感じています。アメリカに渡った親戚が英語を学び、仕事を見つけ、故郷へ送金できるよう手助けする中で、私は共感、責任感、そして連帯の精神を身につけました。私にとってニューヨークとは、常に新しくやってきた人たちを温かく迎え入れ、苦しいときにはお互いに支えあってきた場所です。私は、この街がかつて自分の家族に対してそうであったように、今日も移民を受け入れ続けなければならないと信じており、その信念が私をこの地に根付かせています。
② Asad Dandia (アサド・ダンディア)氏---A City of Dualities(二面性を持つ都市)
👩🏼🏫ダンディア氏は、ウォーキングツアー会社兼ストーリーテリング・プロジェクト「ニューヨーク・ナラティブス」の創設者であり、2023年に「 ビジネスプラン・コンペティション」で優勝しています。
I stay because New York’s contradictions(矛盾)—its beauty and brutality(残忍性), wealth and struggle—create endless reinvention(変革). As a museum tour guide, I sees these dualities(二面性) everywhere: in the Brooklyn Bridge’s blend of old and new, in Wall Street’s history of both enslavement(奴隷状態) and rebellion(抵抗), and in hip-hop’s rise from disinvestment(不況による融資の引き上げ) to global influence. Even today’s tensions—sky‑high rents, new refugee(難民) arrivals, and extreme inequality—are part of the city’s ongoing(継続中の) story. I believe New York is never finished, always being rewritten by millions of people. That constant evolution, and the chance to tell its stories, is why I can’t imagine leaving.
私がニューヨークにとどまり続けている理由は、この街の二面性――美しさと残酷さ、富と苦闘――が、絶え間なく続いているからです。美術館のガイドとして、私は至る所でこうした二面性を見出してきました。ブルックリン橋には古さと新しさの融合があったり、ウォール街には奴隷制と抵抗の歴史が刻まれていたり、そしてヒップホップのように70年代の不況による融資の引き上げがきっかけで始まったものが世界的に影響力を持つようになったりしたということです。今日のような緊張感――高騰する家賃、新たに流入する難民、そして極端な不平等――さえも、この街の絶え間ない物語の一部なのです。私は、ニューヨークは決して完成することはなく、常に何百万人もの人々によって書き換えられていると思っています。その絶え間ない進化、そしてその物語を語る機会こそが、私がこの街を離れることを想像できない理由なのです。

(Broocklyn Bridgeに自転車専用道路ができました。PIX Newsより)
③Jennifer Egan (ジェニファー・イーガン)氏---Why, if I Were Prone(~する癖がある) to Saying Never, I Would Say I'll Never Leave New York(私は滅多に「絶対にしない」なんて言わないんだけれど、言うとしたら「絶対にニューヨークを離れない」だわ。)
👩🏼🏫ジェニファー・イーガン氏は、『キャンディ・ハウス』やピューリッツァー賞を受賞した『グーン・スクワッドの訪問』など、数々の著作がある作家です。
I remain because New York is woven into(~に織り込む) every part of my life, from the mundane(ありふれた) to the profound(深く感じる). I love the sidewalks, the tap water, the overheard(ふと耳にする) conversations on the subway, and the way the city embraced me long before I knew it. I treasure the layers of history—19th‑century buildings tucked(挟む) between skyscrapers, remnants(名残) of wetlands beneath the grid(格子状の街路)—and the wildlife I observe even in her small Brooklyn backyard. I have lived through the city’s darkest moments, from 9/11 to the pandemic’s empty streets, and still find it endlessly surprising. New York is the only place I can write about while living in it, and its toughness, kindness, and constant change keep me anchored(しっかりと固定する).
私がニューヨークを離れないのは、この街が、ありふれた日常から心に深く残る体験まで、私の人生のあらゆる部分に深く入り込んでいるからです。私は歩道や水道水、地下鉄で耳にする人々の会話などが大好きです。そして自分が気づく前からこの街が自分を受け入れてくれていたという感覚が大好きなのです。私は歴史の積み重ねを大切に思っています。例えば高層ビルの間にひっそりと佇む19世紀の建物や、碁盤の目のように交差する街路の下に残る湿地の痕跡、そしてブルックリンの小さな裏庭で目にする野生生物などです。私は9.11からパンデミックによる人影のない街並みに至るまで、この街の最も暗い時代を生き抜いてきましたが、それでもなお、この街には尽きることのない驚きを見出しています。ニューヨークは、私がそこに住みながら書くことができる唯一の場所であり、その強さ、優しさ、そして絶え間ない変化が、私をこの地にしっかりと繋ぎ止めているのです。

(Union Square Park のリスを撮ってきました。)
👩🏼🏫あなたが自分が住んでいる街が大好きで、これからもずっと住み続けたいと思う理由は何でしょうか?
次回、もう3人の方々のエッセイの一部を読みたいと思います。

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