Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

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「青い陽よけ」が幸せを呼ぶ!?かもしれない!

あっという間に連休も後半になりましたね。
連休企画「メトロポリタンダイアリーを読もう!」の2日目です。


タイトルはニューヨークタイムズのメトロポリタンダイアリーのスタッフが考えているようですが、"Instinctive"という形容詞一語になっています。その意味も気になります。


まず、イラストを参考にしてさっと読んでどんな内容か想像してみてください。


Instinctive



Dear Diary:


I took the Q to Brighton Beach in June 2022. I was on my way to a cafe I had been to as a child.


There was one problem: I didn’t know the name or the exact address, only that it was somewhere in that neighborhood and had a blue awning.


I had been introduced to the cafe by the woman who cared for my grandmother after Alzheimer’s disease had incapacitated her.


Both women had left my life by then, but as I walked west that day looking for the blue awning, I was accompanied by a new woman. Although I did not know it then, she would become the apple of my eye.


After getting off the train and descending to street level, we began to wander along Brighton Beach Avenue.


In the distance, I saw a speck of bright blue, and we walked toward it. Soon, we were standing in front of a cafe, and I knew it was the place.


😋この文章では、特に時制の使い方に注目してみましょう。過去完了が目立つのは、日記が過去のことであり、そのときまでに起こったことはすべてその時点より前のことだったので、「過去完了」を使っています。日本語では、そうした時制をはっきり分けて表現しなくても分かってしまうことがあります。



『インスティンクティブ』
😀"instinctive"は、"instnct"(直感/本能)の形容詞です。タイトルが形容詞になっているので、どんなことが"instinctive"(直感的な/本能的な)だったかということを考えさせられます。タイトル名は結局日本語でどう表現すればいいのか、まだ決められません。



2022年6月、Q電車に乗ってブライトン・ビーチへ行きました。子供の頃に行ったことのあるカフェに行く途中(be on one's way)でした。


ひとつ問題がありました。店の名前も正確な住所も知らなかったのです。分かっていたのはあの界隈のどこかで、青い日よけ(awning)のあるカフェだということだけでした。


そのカフェは、アルツハイマー病で動けなくなった(incapacitated)祖母を介護してくれた女性に教えてもらっていた所でした。


その二人の女性はすでに亡くなっていましたが、その日、私は青い陽よけを探して西へ歩きました。一人の女性が付いて来てくれました。そのときはそう思わなかったのですが、その人が後に私の愛してやまない人になったのです。



😀"a new woman"の"new"は、筆者の祖母とその介護をしてくれていた女性は、自分の人生からいなくなってしまったけれど、「新しい」女性が現れたということを示唆しています。
日本語表現で「新しい女性」としてしまうと、プレイボーイのように誤解する可能性があるので、日本語にするのをやめました。



(駅が高架になっている)電車から降りて地上に降りると、私たちはブライトン・ビーチ通りをぶらぶら歩き始めました。


遠くに鮮やかなブルーの一部がチラッと見えたので、私たちはそれに向かって歩きました。やがて私たちはカフェの前に立ちました。まさにそこが探していた場所だと分かりました。



🥰彼らが行った"Brighton Beach"は、終点のコニーアイランドから3つ手前の駅です。高架になっているので、文中で、”After getting off the train and descending to street level,...."(電車をおりて、路上まで降りる)と"level"という単語を使っているのはそのためでしょう。


地下鉄の高架になっている駅はこんな感じです。


コニーアイランドでは一日楽しめます!
ホットドッグ大食い選手権が開かれているところです。
遊園地もあります。



ボードウォークは、映画やロケによく出てきます。




😀良い文を書く一つのヒントは、「色」や「音」、「匂い」や「感触」など、読み手の感覚を刺激する単語や表現を使うことです。まさにこの文では、"bule"の陽よけの鮮やかさですね。


タイトルは、編集者が付けたものですが、"instinctive"と形容詞になっています。何が"instinctive"だったのかを想像させるタイトルでした。


というのも、このダイアリーに次のような疑問をもったからです。


●また、なぜタイトルを"instinctive"にしたのか?普通なら"Blue Awning"(青い陽よけ)としてもいいのではないか?
●なぜ、筆者は幼い頃の記憶だけを頼ってこのカフェを見つけようとしたのか?
●"I had been introduced to the cafe by the woman who cared for my grandmother....."という一文で、なぜ"had been introduced to the cafe"という書きかたをしたのか?連れて行ってもらったなら、"taken"でいいと思うし、ただ話として聞いただけなら、"she told me about the cafe"という表現をしたのではないかと思います。そもそも話に聞いただけのカフェを何年か経ってから探すか?"be introduced"という表現を見て彼にとってこの女性は一般的な介護ヘルパーではなかったのではないか?と思いました。


大人になった筆者が幼い頃の祖母、その介護をしていた女性(もしかしたら母親のような存在?)と暮らした日々に戻ろうとしたことが"instinctive"なことだったのでしょうか?そしてそこに将来愛する妻になる人と立つことが、彼の新しい人生の始まりになったのかなと思ったのは、考えすぎでしょうか・・・?


それとも、MisTyが彼の祖母を介護していた女性は彼が幼くして別れることになった母親(もしかして義母?)だったのでは?ということ自体がMisTyの"instinctive"?


Englishラボ
MisTy

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