Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

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候補者に「料理しますか?」と聞こう!それですべてが分かる!

日本ではいよいよ総裁選ですね。アメリカの大統領選は11月ですが、それまで様々な論戦が繰り広げられています。


日本では「会見での質問」とか、「インタビュー」などで、候補者に様々な質問がなげかけられていて、「どんなインタビューをするか」によってそのインタビュアーの力量と資質が問われます。


ひとつだけ候補者に質問できるとしたら、何を聞きますか?


MisTyは、これです。


「料理していますか?」


です。


それは、今日とりあげるニューヨークタイムズのパドマ・ラクシュミ氏のゲストエッセイを読むとお分かりいただけると思います。パドマさんは料理人で、料理人の審査番組などにも出演されている方です。(一部省略があります。原文、画像はこちらです。)


今日のリーディングポイントは・・・


★カマラ・ハリス氏と「料理」はどのように関係しているか?


です。



Padma Lakshmi: As a Cook, Here’s What I See in Kamala Harris

Sept. 21, 2024



パドマ・ラクシュミの、「料理人として、私はカマラ・ハリスに見えたもの」ということ



I see what everyone else sees on Kamala Harris’s résumé(履歴書): a history of public service (公職)that qualifies (資質がある)her for the presidency. But I would argue that the qualities she shows as a cook might say even more about her success as a leader.


What qualities make for a good cook? Which make for a good president? In a lot of cases, they overlap. Cooking well requires organization(計画性), attention to detail, patience — and the impulse(衝動)to bring people together. In a divided country, these qualities can help Ms. Harris be a good, even a great, president.

私も他の皆さんと同じようにカマラ・ハリス氏の履歴、つまり、大統領職にふさわしい公職歴を見ています。しかし、私は、彼女の料理人として示す資質が、リーダーとしての成功についてさらに多くを物語っていると述べたいと思います。


優れた料理人となるために必要な資質とは何でしょうか? 優れた大統領となるために必要な資質とは何でしょうか? 多くの場合、両者は重なります。 優れた料理を作るには、計画性、細部への注意、忍耐力、そして人々をまとめたくなる衝動が必要です。 分断された国において、ハリス氏を優れた大統領、さらには偉大な大統領にするために、これらの資質が役立つと思います。


Talking about food is a way to relate to more Americans, even those uninterested in her politics. We’ve all been eating since we were babies, and we’re experts on our own tastes. Talking about food paves the way to harder conversations. Food removes barriers and unites us.


Ms. Harris evinces (明らかにする)clear delight in cooking and in talking about almost any type of food — a passion that is core(核となるもの) to who she is(彼女の本質), like basketball for Barack Obama or golf for Donald Trump.


She is omnivorous (雑食性の)and a versatile(多才な)cook. We got a glimpse (垣間見る) of who Ms. Harris is in the kitchen in the YouTube series “Cooking With Kamala,” filmed during the 2020 campaign. In the videos and elsewhere, she talks about turkey stock (出汁)and tacos, Moroccan tagines and gumbo, frying bacon with apples (she says that “bacon is a spice, as far as I’m concerned”).

食べ物の話をすることは、より多くのアメリカ人と関わるための方法であり、たとえ彼女の政策に興味のない人とでも話をすることができます。私たちは皆、赤ん坊の頃からずっと食べることを行ってきているので、自分が何が好きなのか自分が一番よく知っています。食べ物の話は、より踏み込んだ会話への道を開きます。食べ物は障壁を取り除き、私たちを結びつけるのです。


ハリス氏は料理をしている時、またあらゆる種類の食べ物について話すときに、はっきりと喜びを表しています。それは彼女がどんな人かを示す核となる情熱なのです。オバマ氏にとってのバスケットボール、あるいはトランプ氏にとってのゴルフのように。


彼女は何でも食べるし、様々な料理を作ります。2020年のキャンペーン中に撮影されたユーチューブシリーズ「カマラとクッキング(Cooking With Kamala)」では、キッチンでハリスさんがどんな人物なのかを垣間見ることができます。動画やそのほかの場所で、彼女は七面鳥のストック(だし)やタコス、モロッコ風タジン鍋やガンボ、リンゴと一緒にベーコンを炒めること(彼女は「私にとってベーコンはスパイスです」と言っています)について語っています。


これが、ハリスの「リンゴとベーコンの炒め物」
レシピが動画で分かります。

Kamala Harris Cooks Bacon-Fried Apples



As a host and a judge on “Top Chef,” I could see contestants’ characteristics and potential by watching them in the kitchen. One chef, for instance, always splattered (まき散らした)food and left jars knocked over — he was frazzled (ボロボロだった)and out of his depth, (手の付けようがない)displaying a lack of leadership potential.


If people are handling food carefully enough to elevate (高める)it, I know they’re thoughtful. If they panic under pressure when the clock is ticking, I know what they’re like in a crisis.


私(パドマさん)は「トップシェフ」という番組の司会者兼審査員として、キッチンで彼らを見ているので、出場者の性格や潜在能力を見抜くことができるのでしょう。例えば、あるシェフはいつも料理を飛び散らせ、瓶を倒しっぱなしにしていました。彼は疲れてしまって、手に負えない状態でした。リーダーシップの潜在能力に欠けていることが明らかでした。


人々が食べ物を慎重に扱うことで、その価値を高めているのであれば、私はその人は思いやりがあるのだと思います。時間に追われプレッシャーを感じてパニックを起こすのであれば、私は彼らが危機に際してどのような行動を取るかが分かります。


On my show “Taste the Nation,” I saw that many cooks are nurturers(子育てをする人), using food to give care, comfort and create community. On a small island off South Carolina, I met a chef named Bill Green, whose restaurant, Gullah Grub, functions as a community center. He dispenses (販売する)food and teaches children to cook using the produce he and his partner grow on their farm by the marsh(沼地).


Indeed, we cooks rarely cook just for ourselves. When I recently spoke with the great chef and educator Jacques Pépin, he told me that “you have to give of yourself (見返りを期待せず専念する) to be a good cook.”



私の番組「この国を味わおう(Taste the Nation)」(というアメリカ中をまわる番組)の中で、私は多くの料理人は子育てをしているのだと思いました。食べ物を使って思いやりや安らぎを与え、コミュニティを築いているのです。サウスカロライナ州の小さな島で、ビル・グリーンさんというシェフに出会ったのですが、彼のレストラン「ガラ・グラブ」はコミュニティセンターの役割も果たしています。ビルは、彼とパートナーが沼地に隣接する農場で育てた食材を使って料理を提供し、子供たちに料理を教えているのです。


実際、我々料理人は自分だけのために料理をすることはほとんどありません。最近、素晴らしい料理人であり教育者でもあるジャック・ペパン氏と話したとき、彼は「良い料理人になるためには、自分のすべてを捧げなければならない」と語りました。




👩料理をすることと、政治を結び付ける発想は面白いです!確かに料理の世界には、政治の世界に通じる問題がすべてといっていいほど詰まっています。


たとえば、どんなことでしょう?このことをテーマに学生に話し合わせてみると面白いと思います。


総理大臣候補のみなさんに料理を作ってもらってはどうでしょうか。(限られた予算で時間内に。レシピなしでね!もちろん予告なしに!)どこで何を買い、何を作るか、買い物をするところから追って、調理の様子を見れば、どの人が総理大臣にふさわしいってすぐ分かるかも!


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