ニューヨークの地下鉄の車両で見つけた、「ショッピファイ」は新しいビジネスだった。
ニューヨークの地下鉄の広告は、シンプルでオシャレ。学校のテキストには出てこない表現がいっぱいです。これからの日本の英語教育は大変だな、と思います。「使える英語」とか「考える英語」と聞くと、一体どういう英語のことを言っているのだろう?具体的に説明して欲しいと思います。「使える英語」なら、広告や張り紙の英語を理解できなければなりません。
次の車両広告を見ましょう。
"shopify"? この単語を辞書で引いた人は、出てきませんね。検索エンジンにかけると、
オンラインストア作成サービスのことだとわかります。
"-ify"という接尾語は、"identify"(本人であることを確認する)とか、"classify"(分別する),"simplify"(簡単にする)、"fustify"(正当化する)など、「~にする」という意味をもっています。
"shop"と"ify"を合わせた造語ですね。
Let's make you a business.
と書かれているは、「自分をビジネスにしよう。」
SVOCの並びで、「O(目的語)をC(補語)にする」と理解します。補語には、大抵、名詞と形容詞が来ます。
I'll make you coffee. あなたにコーヒー入れてあげるわ。
I'll make you happy. 君を幸せにするよ。
画像にあるフレーズは、補語に名詞が来ている形ですが、"Let's make you a business."という例文は学校のテキストには出てきませんね。(^_^)
車両の上に目をやると、次の英語が・・・。
Let's make you that thing you thought of 3 months ago.
Let's make you a business. の"a business"のところが、"that thing"になっています。それに、関係代名詞が省略されていて、"you thought of"がかかっているわけです。"think of"は句動詞で、「思いつく」だから、「思いついたアレ」ですね。それに"3 months ago"が付いているわけです。
伝えたいことは?
↓
3ヶ月前に、ネットビジネスのアイデアを思いついただろ、ソレ、始めようよ!
ということです。2017年に日本でも始まった、"shopify"というオンラインサービスを利用して、自分でネットビジネスを立ち上げようというわけです。
この右側は、
shopify
だけ。
その右に目を向けますね。
Let's make your family proud.
Or prove them wrong.
We don't know what kind of
relationship you have.
このコピーをきちんと訳すと、かえって分かりません。「使える英語」のポイントは、何を言っているのかがわかる、ということです。学校で習った文法に沿って訳してみました。
あなたの家族を誇りに思うようにさせよう。
あるいは、彼らが悪いと証明しよう。
私たちはあなたがどんな種類の関係を持っているのか知りません。
ね、分からないですよね。(T-T)
言いたいことは・・・。
私たちのサービスを利用して、新しくネットビジネスを立ち上げたら、きっとうまくいってお金をもうけることができる。そうすると家族は喜んで、あなたを誇りに思うようになる。
そんなこと、成功するわけないからやめなさいと家族は言っていたけど、それが間違いだったと証明しようよ。
わたしたちは、あなたがどんなものや人とつながりをもっているか分からないので、それを教えてください。そうするとるとネットショップがうまくいくよう、お手伝いできます。
たった4行のコピーだけど、伝わることは多いですね。
「ショッピファイ」については、すでに日本語で様々なサイトが紹介しています。興味のある方は検索してみるといいですよ。
さて、コピーは具体的な内容に進んで行きます。
たとえば、日本語でいう「おふくろの味」を売り出したいと思う人向けのメッセージ。
Let's make your mom's "famous" recipe
actually famous.
あなたのママの「有名な」レシピを本当に有名にしよう。
というメッセージの意味するところは・・・。
あなたのママの料理って、ご自分の家庭では家族みんなが知ってる味。そのおいしさを世界のみんなに知らせて、本当の意味で「有名」にしちゃおう!
ということですね。。。(^_^)
サイトを見ていると、将来のビジネスの形が見えてくる気がします。
でも、本当に儲かるのかなあ・・・?
Englishラボ
MisTy