メトロポリタンダイアリーから、ニューヨークの素敵な場所を見つけよう。
The New York Times (ニューヨークタイムズ紙)に掲載されている、『メトロポリタンダイアリー』には、ニューヨーカーの日常が詰まっています。昔話もありますので、かつてのニューヨークの姿を知ることもあります。
そこには必ず、場所が出てきます。その場所は決して観光スポットではなく、ガイドブックに載っているような有名なレストランやお店ではないかもしれません。でも、地元のニューヨーカーに愛されている場所です。
今日のダイアリーに出てくるのは、「セント・ニコラスパーク」でした。
読んでみましょう。
Sweet Spot
Dear Diary:
Another summer evening was just falling, and I was enjoying dinner alone on my favorite boulder in St. Nicholas Park.
今日もまた夏の陽が落ちかけていました。私は一人でセントニコラスパークのお気に入りの大きな石に座って、一人で食事を楽しんでいました。
It’s a coveted boulder, flat and good for sitting, half-shaded by tall trees, with a sweeping view of the park below.
その石は皆に人気がある巨石で、平で座るのに具合が良いのです。背の高い木があるお陰で半分は陰になり、目の下に公園の景色が一望できます。
It’s rare to find it unoccupied, and sure enough, a group of preteen boys soon wandered onto it, lazily swinging baseball bats, chatting and spitting with all the practiced showmanship of boys their age.
そこに誰もいないというのは、滅多にないことなのです。と思っていたところ、案の定、しばらくして、小さな男の子のグループが登って来て、周りに構うことなく野球のバットをシュッシュッ、ブンブンさせて、がやがやと年頃の男の子らしさを振りまいていました。
I smiled a little, feeling passing regret at having my time alone disturbed.
私は、ちょっと微笑み、一人で自分の時間を楽しみたかったのに邪魔されちゃったか、という思いが横切りました。
The youngest among them looked no more than 10 and he was by far the smallest, but he spoke with the ringing authority of a leader.
一番小さい子は10歳にもなっていないように見えました。周りの子たちよりずっと小さかったのです。でも、その子がリーダーのような口ぶりでこう命令したのです。
“Yo, pull up, pull up,” he commanded. “Let her be by herself.”
「ヨォ、引上げようぜ。その人の邪魔すんなよ。」と。
And so they did.
すると、他の子は皆彼の言う通りにしたのです。
— Camille Jetta
ダイアリーに出てくる、セント・ニコラス・パーク (Saint Nicholas Park) はニューヨーク市の市営公園です。マンハッタン区ハーレムにあります。
セントニコラス公園の"boulder"(巨石)では、「ボルダリング」ができるようです。
画像はこちらから。
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