Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

発見と感動を与えてくれるニューヨークを英語学習に役立つコンテンツにして毎日お届けしています。

ニューヨークの朝のルーティーンは、2つのコーンマフィン。

先日、元日のマンハッタンの様子のビデオを見ながら、自分も早朝のニューヨークが大好きだと思っていました。富士山の日の出も美しいけれど、イーストリバーを上る太陽も美しい。そして、超高層ビル群ははっきりと陰と陽の部分に分かれ、通りには長い影ができる。その影はどんどん形を変えていって、街全体が明るくなっていく。


朝早く歩くと、日中では見られないものが見られます。特大のゴミ収集車。業者の掛け声とマシンの響き。店の前の歩道がぱっかり開いて、店員が商品をトラックから運び込みます。歩きスマホなんてしていると危ない、危ない。。。



コーヒー店からは、ベーグルとコーヒーを持った人が出てきます。ある人が、路上生活者に何も言わずに立ち止まりもせずサッとパンの包みを渡して行きました。それがあまりにもカッコよくて一度真似してみたいと思いつつ、まだできていません。。。


観光客が歩いていない早朝は、まさにニューヨーカーだけ。仕事場に向かう足が速い、速い。ニューヨークに行ったら、日の出とともに外に出ましょう。


そんなことを考えていると、メトロポリタンダイアリーのこんな英文に出会いました。
原文はこちら。→ https://www.nytimes.com/2020/12/27/nyregion/metropolitan-diary.html



Morning Routine   モーニングルーティーン



Dear Diary:


In 1975, I spent three months working on a construction project connected to the Roosevelt Island Tramway.


1975年、私はルーズベルトアイランド・トラムウェイの建設現場で3か月働いていました。


Most mornings, I would drive from the construction site at East 59th Street and Second Avenue to Roosevelt Island via the Queensboro Bridge.


ほとんど毎朝、59丁目東とセカンドアヴェニューの交差点にある建設現場から、クィーンズボロブリッジを通ってルーズベルトアイランドへ車で行っていました。



車が走っている方向がセカンドアヴェニュー。この当たりが1975年のトラムウェイの建設現場でした。(MisTyの補注。画像はGoogle Earthより。)




I got into the habit of stopping along the way at a takeout place across from the Con Edison plant in Queens. Every day was the same: I ordered coffee and two corn muffins from an earnest young man who didn’t speak much English.


仕事に行く途中、クィーンズのコンエディソンプラントの向かいの店に立ち寄って、テイクアウトをするのが日課となりました。毎朝同じものを買いました。あまり英語がしゃべれない真面目な青年にコーヒーとコーンマフィンを2つ頼みました。


And every day, with a half-dozen Con Ed workers lined up behind me, the young man would take a corn muffin off the rack very deliberately, hold it carefully on its edge and slowly slice it in half.


毎日、6人コンエディソンの労働者が私の後ろに並んでいたのですが、その青年はすごく丁寧にマフィンの棚からひとつコーンマフィンを取り出すと、注意深くマフィンを横に立てて、ゆっくりとそれを半分に切るのです。


After buttering each half diligently, he would put the halves back together, ensuring that they were perfectly aligned, and wrap the muffin in wax paper as if it were a prized birthday gift. Without rushing, he would repeat the entire process with the second muffin.


それぞれに念入りにバターを塗ってから、それを重ね、2つがきっちりあっているか確認します。そしてまるでバースデープレゼントかのようにそのマフィンをワックスペーパーに包むのです。慌てることなく、次のマフィンでも全く同じように繰り返していました。


After following this routine for several weeks, I wasn’t very hungry one day and ordered just one corn muffin with my coffee.


数週間こうしたことを毎朝繰り返したのですが、その日はあまりお腹が空いていなかったので、コーヒーとマフィンはひとつにしてくれと頼みました。


The young man looked distressed. I glanced over his shoulder and saw two perfectly wrapped items on the shelf behind him.


その青年は困惑したようでした。彼の肩越しにちらっと目をやると、2つの完ぺきに包まれたマフィンが後ろの棚に乗っていました。


“No,” I said, “make that two corn muffins.”


「いや、やっぱりコーンマフィンは2つにしてくれ。」と私は言いました。


Every morning after that, my muffins were always waiting for me.


それから毎朝、私のマフィンがいつも私を待っていてくれていました。


— Jon Windham


コーンマフィンはこれ。



もしかしたら、このパン屋さんかも。。。



日よけに書いてある、"luncheonette"って、「軽食堂」のこと。
メニューにはスペイン語も。
今度行って、コーンマフィン頼んでみよう。。。40年前の味がするかな。。。



このダイアリーに出てくる「トラムウェイ」について、明日書きますね。



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