ニューヨークの教育長、リチャード・カランザ氏が辞任！

2021/03/13 19:00

驚きました。熱心にニューヨークの教育システムの先頭に立ってきた、リチャード・カランザ氏が突然の辞任です。

新型コロナ渦での学校再開と閉鎖の間で揺れたニューヨークの公立学校ですが、ここにきてやっと正式に再開。しかし、すべて対面授業になったのかというとそうではなく、リモートラーニングと対面授業の選択を保護者に委ねたため、この２つが並行するかたちで現在進んでいます。

このブログでも取り上げましたが、リモートラーニングでは、iPadが届いていなかったなど手続きの問題もありました。しかし、MisTyはカランザ氏の教育に対する情熱を充分受け止めていたので、辞任のニュースはショックでした。。。会見では、コロナで失った11人のことに言及するとき、声を詰まらせしばらく沈黙がありました。こちらも涙がでそうでした。。

次の動画はカランザ氏の辞任の声明の一部です。
後半はデブラシオ市長の、彼に対する感謝の言葉ですが、それは割愛して、カランザ氏の部分のみをスクリプトに書いておきます。

NYC school chancellor resigns citing pandemic toll

I know the pandemic has not been easy for you or for any New Yorker. And make no mistake, I am a New Yorker. Well, not by birth, by choice, a New Yorker who has lost — a New Yorker who has lost 11 family and close childhood friends to this pandemic. And a New Yorker who, quite frankly, needs to take time to grieve. I feel that I can take that time now because of the place that we are, we are in and the work that we have done together.

このパンデミックはあなた方、どのニューヨーカーにとっても、厳しいものになっています。そして間違いなく私も一人のニューヨーカーです。生まれは違いますが、そうであることを選択しました。私はこのパンデミックに、11人のニューヨークの家族と子供たちを奪われた一人のニューヨーカーです。率直に申し上げて、嘆き悲しむ時間が必要な一人のニューヨーカーです。今私には時間が必要だと思っています。我々がいるこの場所、一緒にしてきた仕事の状況を考えると、悲しむ時間が取れる時期になったと感じています。

次は３月29付の New York Times の冒頭の部分です。

Richard A. Carranza, who was hired just three years ago to reshape the nation’s largest public school system, announced on Friday that he would resign in March, an abrupt move that comes after heated disagreements with Mayor Bill de Blasio over policies and in the middle of the city’s push to return thousands more students to classrooms.

３年前合衆国最大の公立学校システムの改革をするために（教育長として）職に就いたリチャード・A・カランザ氏が金曜日３月に辞職すると公表した。ビル・デブラシオ市長と人種差別廃止政策を巡って対立が過熱したあとで、市がさらに数千人の生徒を教室に戻そうとしている最中の突然の動きだった。

Mr. Carranza, 54, will be replaced as schools chancellor by Meisha Porter, a longtime city educator and current Bronx superintendent. Ms. Porter, 47, will become the first Black woman to lead the sprawling New York City system, which has over one million students and 1,800 schools. She will take over as chancellor on March 15.

カランザ氏(54)の後任の教育長はメイシャ・ポーター氏となる。彼女は長くニューヨークで教育に携わり、現在ブロンクスの最高責任者だ。ポーター氏(47)は、100万人以上の生徒と1,800の学校をもつ、大きなニューヨーク市のシステムを率いる初の黒人女性となる。彼女は3 月 15 日に教育長を引き継ぐ予定だ。

何か色々背景がありそうなのですが、この辺までにしておきます。
明日もうすこし、メイシャ・ポーターさんのことをとりあげます。