うつ病を克服して社会運動家へ。シャーロット・パーキンス・ギルマンの生涯。後半。

2021/03/17 17:49

「国際女性デイ」の記事から、シャーロット・パーキンス・ギルマンのことに流れています。彼女の生涯の後半です。映画のような彼女の生涯は、産後のうつ病を発病したことで大きく変わりました。では、その後半です。

A Prolific Writer on Women’s Issues
女性問題について様々なことを執筆する

In her famous treatise, Women and Economics (1898), Gilman theorized that women could never be truly independent until they first had economic freedom. While many of these themes were explored through her lectures and papers (Gilman produced more than a thousand works of non-fiction), they also permeated her fiction. In 1892, she published her now-famous semi-autobiographical story “The Yellow Wallpaper.” Loosely based on the rest cure she received under Dr. Mitchell’s medical supervision, the story depicts a woman sent to “rest” in the bedroom of a rented summer home.

彼女の有名な論文、『女性と経済学』(1898年）で、ギルマンは女性はまず経済的な自由があって初めて本当に自立できるのだと理論づけました。多くのテーマは自分の講演や論文を通して研究されたもので（ギルマンは千を超えるノンフィクションを書いています）、それらのテーマはフィクションへと浸透していきました。1892年には、現在、有名な、ほぼ自伝的な物語である『黄色い壁紙』を出版しました。ミッチェル博士の医療管理の下で得た安静治療に多少基づいているところがあり、借りていた夏の別荘の寝室で「安静に過ごす」ように言われた女性を描いたストーリーです。

The narrator’s husband, a physician, does not believe she is really ill and describes her malady as hysterical tendencies. The woman, however, descends into madness. While the story received mixed reviews, Gilman contended that her purpose in writing it was to reach Dr. Mitchell and show him the failure of his treatments. (She sent him a copy but never received a response.)

語り手の夫は、内科医で、彼女が本当に病気であると信じず、その病状をヒステリックな気性だとしています。しかし、その女性は狂気へと落ちていきます。そのストーリーを読んだ人の反響は様々でした。ギルマンはその話を書いた目的はミッチェル博士にそれを送って、彼の治療が失敗だったと示すことだったと、満足していました。（彼女はその本を彼に送りましたが返事はありませんでした。）　

In 1894, Gilman sent her daughter to live with her ex-husband and his second wife, Grace Ellery Channing, a close friend of Gilman’s. This, like the separation and divorce beforehand, was not a common occurrence in the late-19th century, but Gilman held progressive views regarding paternal rights and believed that both Stetson and Katharine had the right to know one another. In 1900, Gilman married her first cousin, George Houghton Gilman. Over the next 25 years, Gilman wrote and published more than a dozen books and ran her own magazine, The Forerunner, in which many of her stories appeared. When George died suddenly in 1934, Gilman returned to California to be near her daughter.

1894年にギルマンは娘を元夫と彼の新しい妻の元へ送り一緒に暮らさせました。新しい妻はグレース・エレリー・チャンニングと言って、ギルマンの親友でした。夫と別居し、再婚前に離婚したことは19世紀後半では珍しいことでしたが、ギルマンは父親の権利に関して進歩的な考えを持っており、ステソンとキャサリン（娘）にはお互いに知る権利があると考えていました。1900年にギルマンはいとこであるジョージ・ホートン・ギルマンと結婚しました。それから25年間ギルマンは10冊以上の本を執筆し、自分自身の雑誌である『先駆者』を発行しました。その中で彼女のストーリーの多くが現れています。ジョージは1934年に突然亡くなり、ギルマンはカリフォルニアに戻り、子供の近くにいました。

Just two years earlier, in 1932, Gilman had discovered that she had inoperable breast cancer. An advocate of euthanasia, Gilman ended her life at the age of 75 with an overdose of chloroform, writing in her last letter that she “preferred chloroform to cancer.”

２年前の1932年、ギルマンに手術のできない乳がんが見つかりました。安楽死に賛同していたギルマンはクロロフォルムを大量に服用し、75歳で人生を終えました。最後の手紙の中で、彼女は「癌よりクロロフォルムが欲しい」と書いていました。

Gilman’s literary reputation declined in the years before her death, and her ideas regarding women’s roles seemed outmoded in the early 20th century. The advent of the women’s movement in the 1960s, however, brought about a revival of attention to her work. In 1993, a poll named Gilman the sixth most influential woman of the 20th century, and in 1994 she was inducted into the National Women’s Hall of Fame in Seneca Falls, New York.

ギルマンの文学的な評判は彼女の亡くなる前の年に下がっていました。そして女性の役割に関する彼女の考え方は20世紀初期には時代遅れなようでした。しかし、1960年代の女性運動の到来で、彼女の著作が再び注目されました。1993年の調査で、20世紀の最も影響力のある女性の６番目にギルマンの名前がありました。1994年に、彼女はニューヨークのセネカフォールズで正式にアメリカ女性の殿堂入りとなりました。

※MisTyによる補注：セネカフォールズ(Seneca Falls)というのは、ニューヨーク州の町の名前ですが、The Seneca Falls Convention（セネカフォールズ会議）というのは、合衆国で最初に開かれた女性の権利集会です。そこで初めて(1868年７月）初めて女性参政権運動がおこり、女性が投票権を得たのはそれから70年後のことでした。