Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

発見と感動を与えてくれるニューヨークを英語学習に役立つコンテンツにして毎日お届けしています。

100ワードで書く手記、優秀作品発表!日本からも応募可能です。

ニューヨークタイムズは、若者の教育のために様々なアイデアを提供しています。


単語クイズや読解クイズ、時事クイズやインターンシップの受け入れ、そして今回のような100ワードで書くライティングコンテストなどです。


今回のコンテストは今年10月に世界中の十代の若者が100ワードの英文の手記を書いて、ニューヨークタイムズに送ったものです。その中から同社の審査員によって優秀作品が選定されました。



世界中から12,448人の学生たちの応募があったそうです。その中からニューヨークタイムズの審査員が82作品を選び、優勝13作品、準優勝23作品、佳作46作品が受賞しました。


日本の英語学習者にとっては、お手本になるようなライティングなので、画像つきのものをいくつかご紹介したいと思います。


(このブログでは、ニューヨークタイムズの前書きは割愛して、入賞作品を2編ずつ選んで、3日間、計6編、ご紹介していきます。原文、画像はこちらからです。)




Imperial System
大英帝国単位系


Jessica with her boyfriendCredit...Anita Zhou




When my family and I hurriedly left Shanghai for Boston, I only had a day to say goodbye to my boyfriend. The torment of a three-month long lockdown lingered. After he let me cry into his shoulder for hours, he said, “Y’know that America still uses the imperial system, right?” 


I laughed and said yes. We were supposed to graduate together, go to prom together, have dates by the Bund together. But I never imagined my first love ending like this: watching his figure shrink from my car window, the distance between us growing from meters to miles.


— Jessica Zhang, 17, Northfield Mount Hermon, Mount Hermon, Mass.



家族とともに急いで上海からボストンに発ったとき、私がボーイフレンドに別れを告げることができたのはたった1日だけでした。3ヶ月に及ぶロックダウンの苦しさが尾を引いていました。彼は私が彼の肩で何時間も泣いたあと、こう聞きました。「あのさ、アメリカってまだ大(距離をマイルで表す)英帝国単位系を使ってるんだよね?」


私は笑って、そうだと答えました。私たちは一緒に卒業し、一緒に卒業パーティーに行き、(観光スポットの)バンドでデートするはずでした。しかし、私は自分の初恋がこんな風に終わるとは夢にも思いませんでした。車窓から彼の姿が小さくなっていくのを眺めながら、私たちの距離は(香港の)メートルから(アメリカの)マイルへと遠くなっていきました。

- ジェシカ・チャン、17歳、マサチューセッツ州マウントハーモン、ノースフィールド・マウントハーモン、





A River Runs Through Me
私の中を流れる河


Joyce, right, with her aunt in 2016 in her home village in Bwindi Impenetrable National Park, Uganda.Credit...Wendee Nicole
2016年、ウガンダのブウィンディ原生ル国立公園にある故郷の村で、叔母と一緒に撮影したジョイス(右)。


I am six years old, sleeping with nothing but a banana leaf over my shoulders to keep me warm. Tears fall as I see the fear and uncertainty in my aunt’s eyes. She is 13. She is my mom now, and we are lost. The indigenous Batwa lost our home, the rainforest, to the mountain gorillas. 


We are forgotten while the gorillas are celebrated. Lost to save the species. As the sun rises the next day, I run to Munyaga River and watch it become stronger and stronger. I will be the river for my people. I am the future.

— Joyce Orishaba, 17, Poway to Palomar Middle College, San Diego


私は6歳。バナナの葉っぱを肩にかけて寒くないようにして寝ています。叔母の目に映る恐怖と不安を見て、涙がこぼれました。叔母は13歳で、今は私の母親です。私たちは途方に暮れています。原住民のバトワ族は、家である熱帯雨林をマウンテンゴリラにうばわれてしまったのです。


ゴリラは讃えられているのに、私たちは忘れられています。種の保存のために失われました。翌日、朝日が昇って、私はムニャガ河へ走って行きました。河はますます強くなっています。私は皆のための河になりたい。私が未来だから。


- ジョイス・オリシャバ、17歳、パウエイ→パロマー・ミドル・カレッジ、サンディエゴ



ジョイスさんが書いた内容にあるバトワ族は、ウガンダにいます。


文中にあるマウンテンゴリラの保護区は、ブウィンディ原生国立公園(Bwindi Impenetrable National Park)で、詳しくはこちらのサイトに書かれています。


ジョイスさんの話に関しては、次の説明を転記します。こちらから前後をお読みください。


この国立公園は、マウンテンゴリラをはじめとする様々な種を保護するために宣言された。 公園の再分類は、バトワ族ピグミーの人々に大きな影響を与えた。彼らは森から立ち退かされ、公園に入ることも資源を利用することも許されなくなった。


明日も優秀作品を読みます。


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