Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

発見と感動を与えてくれるニューヨークを英語学習に役立つコンテンツにして毎日お届けしています。

人の心をつかむライティングとは?これを読んで分かった!

ニューヨークタイムズが世界中の若者から100ワードで書いた手記を毎年応募しています。10月にその審査結果が公表され、上位13名が入賞しました。このブログでその中の6つを紹介しています。今日はその第3弾です。(原文、画像はこちらからです。)



では、読みます。



Food for the Soul
魂の食べ物



Ever since my father got Covid he’s been obsessed with instant ramen. Ma forbade it after reading an article about MSG, she calls all carbs “empty calories” (except rice). He started to sneak into our house with paper bags — instant noodles beneath produce — slipped their shiny wrappers into empty shoe boxes. We’ve never been exceptionally close, my father and I. But we’re always the latest up, most vulnerable when hungry. We nurse green ceramic bowls. When I ask him why ramen — he says the warmth. I understand. I clutch onto it too, steam cloaking our pulse, pink ears under moonlight.


— Emily Pedroza, 15, Lynbrook High School, San Jose, Calif.


父はコロナにかかって以来、インスタントラーメンに夢中です。母はMSG(MonoSodium Glutamate---グルタミン酸ナトリウム---うま味調味料)の記事を読んでインスタントラーメンを禁止しました。母は米を除いたすべての炭水化物を「カロリーしかないもの」と呼んでいます。父はインスタントラーメンのキラキラした袋をこっそり靴の空き箱に入れ、紙袋の一番底に入れて家に持ち帰るようになりました。私は父と特別仲が良かったわけではありません。でも、私たちは、お腹がすくと、疲れ果てていつも夜遅くまで眠れません。私たちは緑色のどんぶりを大切にしています。私が父になんでラーメンが好きなのかときくと、その温かさが好きなのだと言います。なるほどなと思って私もどんぶりの上に身を乗り出します。月の光の下で私たちの血が通ったピンクの耳を湯気が包みます。


- エミリー・ペドロザ、15歳、リンブルック高校、カリフォルニア州サンノゼ




Meet Bobby Flay
ボビー・フレイに会う


Kayla, center, at age 9 with her brother, Jackson, left, and Bobby Flay.Credit...Jeff Lee
9歳のカイラと弟のジャクソン(左)、ボビー・フレイ


The day was here. I waited in line hours to see my culinary hero: Bobby Flay. While other preschoolers watched cartoons, I watched the Food Network. My favorite show was “Beat Bobby Flay,” and I rooted for Bobby every episode. By third grade, I instructed my parents to salt water when cooking pasta and reminded them to let meat rest. For me, food was an art form, a balance of flavors. Clutching my cookbook I approached for Bobby’s signature, but my mind went blank. I said nothing to him. As I walked away, I could imagine Bobby thinking “bland.”


— Kayla Lee, 14, River Dell Regional High School, River Edge, N.J.


その日がやってきました。私の料理のヒーロー、ボビー・フレイを見るために何時間も並んで待ったのです。他の園児がアニメを見ている間、私はフード・ネットワークを見ていました。大好きな番組は『ボビー・フレイを負かせ!』で、毎回ボビーを応援していました。小学3年生になると、パスタを茹でるときは塩水だよって親に教えていましたし、肉は休ませてから使うの忘れちゃだめだよって言っていました。私にとって料理は芸術でした。味のバランスです。ボビーの料理本を握りしめてサインをもらおうとしたときは、頭の中は真っ白でした。ボビーには何も言えませんでした。「淡白な」子だな、って思ってるだろうなと考えながらその場を立ち去りました。


- ケイラ・リー、14歳、リバーデル・リージョナル・ハイスクール、ニュージャージー州、リバーエッジ



素晴らしいライティングというのは、いくら文章が短くても、その内容を読んで映画の一シーンのように、その風景が頭に浮かび、色が付いたり、音が聞こえたり、温度を感じたりできるのだと思います。


この応募に際しては、学校の先生や保護者のアドバイスをもらってもいいことになっています。子供たちにとっては、単語を覚えるばかりでなく、人の心をつかむ表現をする学びの過程を経験したのだと思います。


日本からの応募も期待しています。


Englishラボ
MisTy

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