Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

発見と感動を与えてくれるニューヨークを英語学習に役立つコンテンツにして毎日お届けしています。

暖かい愛情と悲しい愛情に涙がこみあげる

今日のブログでは、次の「受賞したナレーティブ」2作品を選びました。


原文、画像はこちらからです。



multiplication and division

掛け算と割り算


When my mom met Steve, I was worried that the love she had for me would divide. Especially with the addition of his son, I thought my home would be cramped and loud. At first, I was correct. My room had to be shared. My house became louder. These changes made me resent my stepbrother, Steve and, at some points, my mother. 


母がスティーブと付き合い始めたとき、僕への愛情が半分に割れてしてしまうのではないかと思った。特にスティーブの息子も一緒に暮らすことになったので、僕の家は窮屈で騒々しくなるだろうと思った。最初はその通りだった。僕の部屋はスティーブの息子と一緒に使わなければならなかった。家はうるさくなった。こうした変化で、僕は新しくできた義理の兄や義理の父となったスティーブ、そして時には母を恨むようになった。


That was until I went to Steve’s office, and next to the framed pictures of my stepbrother was a framed picture of me. Seeing how he accepted me made me understand: Love doesn’t divide. It multiplies.


スティーブのオフィスに行ったときのこと。スティーブの息子の額付きの写真のとなりに、額入りの僕の写真があったのだ。そのときスティーブが僕のことをどう思っているかが分かった。愛は割り算じゃない。掛け算なんだと。


— Oliver Watson, 14, Centerville High School, Centerville, Ohio

オリバー・ワトソン 14歳(オハイオ州センタービル、センタービル高校)



Oliver, as a young child (left) and as a teenager, with his stepfatherCredit...Tzeitel Durian
子供のころのオリバーとティーンエイジャーのオリバー。義父のステーブと並んで。


Superhero

スーパーヒーロー


March:

3月のこと:


Snuggling in bed, Mama reads me a Spider-Man book. I’m eight. Peter Parker’s transition from a nobody to web-slinging defender of humanity enraptures me. After a radioactive spider bites him, he emerges from a dark alley transformed, wielding astounding powers, chemical venom coursing through his veins. Superhero.


ベッドに添い寝して、ママがスパイダーマンの本を読んでくれた。私は8歳だ。ピーター・パーカーが普通の男から、蜘蛛の糸を操って人を守る人物へと変身する様子に僕は夢中になった。ピーターは放射能に汚染されたクモに噛まれた後、姿を変えて暗い路地から現れた。化学毒がかれの血管を駆け巡り、驚異的なパワーを振るう。スーパーヒーローだ。


June:

6月のこと


I watch Mama pack her suitcase. She’ll be radioactive, she says. We can’t visit, Papa says. Cancer floats like a word bubble above our heads. Mama promises she’ll come back cured. A tight hug. She’s gone.


ママがスーツケースに荷物を詰めている。放射線をかけるのよ、と言う。パパが僕たちは一緒に行けないと言う。僕たちの頭の上に、癌という文字が浮き上がる。ママは治って戻ってくると約束した。強く抱きしめる。ママは逝った。


September:

9がつのこと


I read Spider-Man alone. I thought Mama would return a superhero. But she hasn’t.


スパイダーマンを一人で読んだ。ママはスーパーヒーローになるんだと思っていた。でもそうじゃなかった。


— Isa H., California

アイザ カリフォルニア




チャットボットに作文を頼んでも、これ以上の作文は書けないだろうと思います。どれだけ事実を積み重ねても、書く人の心を伝える単語や言葉の選び方、そして文の進め方は、その人の心の中から湧き出てくるものだろうと思います。


Englishラボ
MisTy

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