Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

発見と感動を与えてくれるニューヨークを英語学習に役立つコンテンツにして毎日お届けしています。

「ハフポスト」に掲載されていた、ライブラリーウェイ。

「ハフポスト」(HuffPost)というのは、アメリカのオンラインメディアです。
今日はそこに載った、「ライブラリーウェイ」の内容と、それに引き続いて、ハフポストが選んだ、プラークのベスト5をご紹介したいと思います。


原文はこちらからです。




Get Thee to a Library! Unsung Hero of 41st St: Library Way
そなたを図書館へお連れしよう!41丁目ストリートのライブラリーウェイに埋もれている英雄をたどりながら
                                            Dec 06, 2017      by Lily Bevan




ハフポストは、まず次の一枚のプラークの紹介から入ります。




“I don’t know which is more discouraging, literature or chickens”
- E.B White (1899-1985), "Letter to James Thurber"


実はこのプラークも、以前こちらで書いたことがありました。
https://talking-newyork.muragon.com/entry/800.html


この言葉を残した、E.B.ホワイトは、雑誌『ザ・ニューヨーカー』のライターで、『スチュアート・リトル』や『シャーロットのおくりもの』の作者です。農場暮らしをしていたため、その暮らしを背景にした言葉だろうと思って、以前書いたときは、


文学か?ニワトリか?どっちにがっかりしてるのか分からないんだ。---E.B.ホワイト(1899 - 1985) 「ジェームス・サーバーに宛てた手紙」より


と書きました。執筆活動も農場の世話もどちらも大変だ、と言いたかったのだと思ったのですが、"chickens"には、「意気地なし」という意味もあり、もしかしたら、手紙の相手のジェームズ・サーバーは、『ザ・ニューヨーカー』のライターであるため、思い切ったことが書けない同僚に対しての愚痴のつもりで、"chickens"を使ったのかもしれません。そして、最近の文学がつまらないという愚痴も合わさったのかもしれません。


そうすると、訳は次のようになります。


「文学か?腰抜けどもか?やる気をなくさせるのはどっちなのかねえ?」


やはり解釈や想像は自由なので、本人に聞きたいのですが、残念なことに35年前に他界しています。




さて、『ハフポスト』の記事本文に入りましょう。



Brevity is the soul of wit — how and where better to joke about the tumultuous, glorious nature of literature than on a plaque the size of a puddle on the approach to one of the most important libraries in the world: the Schwarzman New York Public Library on 42nd Street.


簡潔さは知性の魂-----文学のもつ大げさで神々しい本質を軽く冷やかすように、、世界で最も優れた図書館(42丁目のシュヴァーツマン・ニューヨーク公共図書館)へ続く歩道に、水たまりのサイズのプラークを埋め込んだ。これほどふさわしい手法と場所があろうか。


E.B White’s is one of 96 plaques in the pavement featuring quotations from literature and poetry brought to life by urban sculptural artist Greg LeFevre on Library Way — a GCP initiative in 2004 — a promenade along East 41st between Fifth Avenue and Park Avenue leading to the Schwarzman’s fabulous Beaux-Arts front door on 42nd. 


E.B.ホワイトのプラークは、歩道に埋め込まれている96枚のプラークのうちの一枚で、そこで、文学や詩の引用が、都市彫刻の芸術家、グレッグ・ルフェーブルによって命を与えられている。2004年にGCP(Grand Central Partnership) によって創られたもので、五番街とパークアヴェニューの間の41丁目東に沿って続くプロムナードは、42丁目のシュヴァルツマンの素晴らしいボザール様式の玄関へと続いている。


As the song goes: “where the underworld can meet the elite — 42nd St.” Certainly true in the mix of the artists quoted on Library Way, most of them suggested by NYPL librarians.
Libraries have always offered solace: “Medicine for the soul” — Inscription Above the Door at the Library at Thebes


こんな歌がある。「(作家たちが眠る)地下の世界がエリートたちと出合えるのはどこだろう?---42丁目だよ。」その通り。ライブラリーウェイでは、さまざまな芸術家たちの作品から引用した文に出会えるのだ。ほとんどが図書館の司書たちによって選ばれているものだ。図書館がいつも癒しをくれる。つまり、「魂の薬」(この引用は、テーベの図書館のドアの上にある碑文「賢者の名言」より)なのだ。


There’s a lot to like about NYPL and the Schwarzman: its impressive grandeur (the cornerstone was laid in 1902 yet it has an elegance of Classic proportion, the biggest marble structure in the US at the time of building); its character (the two guarding lions originally named Astor and Lenox after the founders later nicknamed Patience and Fortitude as an inspiration during the Depression; its wide-ranging programme of talks & workshops); the fact that it’s in Ghostbusters; but my favorite of its attributes is Library Way with its chorus of voices from Marcus Aurelius to Samuel Beckett declaiming the joys and challenges of reading and knowledge.


ニューヨーク公共図書館とシュヴァルツマン・ビルが愛されているのは次のような理由がある。まず、その印象に残る気高さだ。1902年に隅石が置かれ、クラッシックな優雅さは、当時の合衆国の建物では最大の大理石が用いられているところからくるものだ。次に、そのキャラクター。その2匹の(建物を守る)ライオン像はもともと創立者の名前をとって、アストンとレノックスという名前が付けられていたが、大恐慌の折、勇気を与えるペイシャンス(忍耐)とフォーティテュード(不屈)という愛称で呼ばれていた。そして、多くの講座とワークショップの豊富さであるということ。映画の「ゴーストバスターズ」の中に出てくるという事実も理由の一つ。でも、私がNYPLが好きな理由は、ライブラリーウェイがあるから。そこでマルカス・オウレリウスからサミュエル・ベケットまで、様々な合唱が響き合い、読書と知識の喜びと挑戦が聞こえてくるからだ。




マルカス・オウレリウスのプラークは写真に撮ってました!
これです。




写して読みますね。


Everything is only for a day, both that which remembers and that which is remembered.


Marcus Aurelius Antoninus (A.D. 121-180)
Meditations


すべては一日のためだけにある。思い出し、そして記憶に残される日のために。
マルカス・アウレリウス (A.D. 121-180)
『投薬』



サミュエル・ベケットの画像は撮ってなかったです。今度は96枚、全部集めてきます。


明日は、ハフポストが選んだ、ライブラリーウェイのプラーク、ランキング上位5位のうち、5位~3位までを発表します。


読んでね。


Englishラボ
MisTy

×

非ログインユーザーとして返信する