Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

発見と感動を与えてくれるニューヨークを英語学習に役立つコンテンツにして毎日お届けしています。

数あるデカルトの名言の中から、ライブラリー・ウェイに刻まれた言葉は・・。

紙の本がどんどんE-bookとしてコンピューターの中に入り、紙の文化はなくなるのか、と危ぶむ声も聞かれます。このブログでもニューヨークの老舗書店ストランドについて書きましたが、本の魅力のひとつに、いつでも目の前に存在するという「実態」感があります。それを示してくれるのが次のプラークです。



英文を読みますね。


I don't know which is more discouraging, literature or chickens.
---E.B.White (1899 - 1985),"Letter to James Thurber"


文学か?ニワトリか?どっに落胆の気持ちが強いのか分からないんだ。---E.B.ホワイト(1899 - 1985)  「ジェームス・サーバーに宛てた手紙」より


E.B.ホワイトは、雑誌『ザ・ニューヨーカー』のライターでした。小説も書いています。30代後半に田舎に引っ越して農場暮らしを始め、彼の作品には農場の動物たちが出てきます。日本でも有名で、映画化された、『スチュアート・リトル』や『シャーロットのおくりもの』の作者です。


このプラークに書かれたのは、同じく『ザ・ニューヨーカー』の編集者だった、ジェームズ・サーバーに宛てた手紙の一部です。ユーモアを交えて当時彼の送っていた農場での生活の様子を書いたのですが、この一文で執筆活動も農場の世話もどちらも大変だ、でも今の生活に後悔はしていないといった気持ちが表れているように思いました。


このプラークの製作者、グレッグ・ルフェーブル(Gregg Lefebre)のデザインを見ると、ブックエンドがニワトリなので、余計に笑ってしまいます。みんなユーモアたっぷりですね。


E.B. White (Wikipediaの画像より)


次の1枚。



... the reading of good books is like a conversation with  the best men of past centuriesー 
- René Descartes (1596-1650) , Discourse on the Method


良い本を読むことは、過ぎ去った世紀の最もすぐれた人たちとの会話のようだ
ールネ・デカルト (1596-1650)、『方法序説』より


「我思う、ゆえに我あり」という名言で有名な哲学者、デカルトの言葉です。原文はフランス語ですが、「我思う、ゆえに我あり」は、英語では、

I think, therefore I am.


と一般的に訳されています。
1637年に公刊された『方法序説』は、
Good sense is the most equitable distribution in the world.
良識はこの世で最も公平に配分されているものである。
から始まります。


René Descartes  (Wikipediaの画像より)


哲学者の言葉は、理解が困難かと思いますが、選ばれたフレーズはとても分かりやすいものでした。グレッグのデザインと一緒になると、余計彼の言葉が生き生きと響きます。


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