Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

発見と感動を与えてくれるニューヨークを英語学習に役立つコンテンツにして毎日お届けしています。

Ikue Moriというドラマーを発見!ラップトップでの演奏姿は、かなりユニーク。

昨日のブログの続きで、80年代のニューヨークの音楽について調べていると、次のような写真に出会いました。


DNAというグループです。
一番左の方が、Ikue Mori (森郁恵)さん。ドラマーです。


昨日の"Rolling Stone"という音楽サイトからの続きになります。(こちらです。)


DNA (Ikue Mori, Arto Lindsay, and Tim Wright), 1979


The pairing of two influential groups — DNA and GRAY— at CBGB on March 22, 1980 was emblematic of that pivotal moment in the downtown No Wave scene.


1980年3月22日、CBGBで行われたDNAとGRAYという2つの影響力のあるグループのコラボは、ダウンタウンの「ノー・ウェーブ」(ニューヨークのアンダーグラウンドミュージックを表す用語)界における中心的な重要な時代の象徴であった。



こちらに、日本語でのインタビューがありましたので、一部を引用して掲載します。

◎'77年にNYに渡られたそうですが、DNA結成の経緯は?



フリクションのレックとNYに渡ったのですが、彼は良くCBGBとかで声を掛けられていて。当時はアジアンのパンクなんていなかったし、目立っていてね。そしてその頃は、誰でも楽器を持って音を出してみようというシーンがあったんですよ。オーディエンス席にいた子が次の週には初めて楽器を手にとってステージに立っていたり。本当に、みんながミュージシャンという感じだった。


それでレックはバンドに入って毎日ジャムセッションするわけね。で、私はそれを見に来ていたアート・リンゼイに、ドラマーを探しているんだと誘われて、それで一緒にやり始めて、そのままNYに残っちゃったと。アートと会った3ヶ月後にはマクシス・カンサス・シティでライヴがあって、6ヶ月後にはそのシーンを見に来ていたブライアン・イーノが声を掛けてきて、すぐに『NO NEWYORK』があって。すごくスピードが早かった。タイミングが良かったんですね。


◎イクエさんご自身は、元々、音楽やアートといった表現活動を目指されていたんですか?


私は美術系だったんですけれどもね。日本でもミュージシャンは周りにたくさん居たけれど、音楽が簡単に出来るものだとは全く思えなかった。ステージに立つなんて10年早いよというか、ディシプリンをこなして初めて人前に立つものなんだろうと。でもNYに行ってみたらそれが全部ひっくり返っちゃって。やるほうが見るよりも全然楽しいということがよく分かって。それでなんでもやっちゃったんですね。シンプルなものでしたよ。


ドラマーから、ドラムマシンへ。そしてラップトップへと演奏形態が変わっていったようです。そのときの英語のインタビューがあります。
こちらです。(掲載は一部です。)



Interview: Ikue Mori | ATTN:Magazine


28 MAR 2012 / POSTED IN: FEATURES



You’ve worked with an eclectic array of collaborators throughout your career. Is it always easy for you to adapt to different collaborative company?


音楽経歴を通じて、多彩なコラボレーターと仕事をしてきました。さまざまな人たちとのコラボレーションに対応するのは、いつも簡単なことなのでしょうか?


It’s not always easy. Sometimes the chemistry doesn’t work so well and you have a hard time making music together, but fortunately that didn’t happen too often..


いつも簡単というわけではありません。(コラボは)相性がうまく合わず、一緒に音楽を作るのが大変なこともありますが、幸いなことに、(自分の場合は)そういうことはあまりありませんでした。


Having made the transition from being a live drummer to working with drum machines and now laptop/electronics, do you feel there were any aspects of playing drums that have influenced the way you approach your current instrument setup?


生演奏のドラマーからドラムマシン、そしてラップトップやエレクトロニクスを使った演奏へと移行してきましたが、現在の楽器に手を広げるうえでドラムを演奏してきたことが影響を与えたという側面があると思いますか?


I still use many beats, rhythm patterns and sound files from the drum machines. I am still a percussionist in heart – I love to work with beats, clean beats and noisy beats both.


私は今でもドラムマシンのビート、リズムパターン、サウンドファイルをたくさん使っています。今でも根っからのパーカッショニストで、ビートを使って演奏をするのが大好きです。


You once remarked that you intend to make the drum machine “sound broken”. Are you still trying to achieve this “brokenness” with your music?


以前、あなたはドラムマシンに「壊れた音を出させる」つもりだと発言していました。この 「壊れた ということを、今もご自分の音楽で実現しようとしているのでしょうか?


I meant broken rhythmically – broken beats, not to make it actually sound broken. “Brokenness” may have been one element of the music I made, but it was never the overall intention.


リズム的に壊れている、つまり、壊れたビートという意味であって、実際に壊れた音を出させるという意味ではありません。「壊れている」というのは、私が作る音楽のひとつの要素ではあったかもしれませんが、全体的な意図としては決してそうではありませんでした。


Do you still feel as though you’re experimenting, and breaching new territory, in terms of the capabilities of the laptop as an instrument?


楽器としてのラップトップを用いると、即興演奏に必要な自発性を保持することは難しくありませんか?


I’m still trying to improve my playing and my instrument and experimenting in certain ways. Also expanding the possibilities as technology progresses – for example making not only the sound but also the image controlled by the same program, amongst other things.


私は瞬時に反応できるよう、さまざまな楽器と共演するときラップトップを使う訓練をしています。より簡単にできるよなプログラミングだけでなくね。


How easy is it to retain the spontaneity that improvised music demands when using a laptop?


楽器としてのラップトップの性能について、今でも実験している、新しい領域に踏み出しているという感覚はありますか?


I made it so that I can react fast, and trained myself to use it when playing with various instruments, not just for programming as that would make it easy. You have to know your instrument very well.


自分の演奏と楽器を向上させるために、ある種の実験をしているところです。また、テクノロジーの進歩に伴い、例えば音だけでなく映像も同じプログラムでコントロールできるようになるなど、可能性を広げています。


Are there any differences in the way in which you approach solo performances compared to collaborative ones?


ソロ演奏と共同演奏とでは、アプローチの仕方に違いはありますか?


Yes of course. Solo is all about you, but in collaboration, music must come before your ego, you know what I mean?


もちろんあります。ソロは自分のことがすべてですが、コラボレーションでは、自分のエゴより音楽が優先される、わかりますか?



ここも、アメリカンドリーム(というより、ニューヨークドリーム)をかなえた女性がいたのですね。。。


Ikue Moriを知らなければ、上の写真はステージで仕事をしている会社員のようにも見えます。


こんな感じの音楽です。



UNTV: C-NEWS | May 25, 2022


1980年代のニューヨークには、彼女の様にパッと現れた人を受け入れる素地があったというこが驚きでした。


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