Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

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「あなたの年収、教えてもらっていいですか?」ニューヨーカーの反応は・・・?

ニューヨークタイムズのSCRATCHというコラムを担当している、イラストレーターのジュリアと、ライターのシャノンによる、「ニューヨーカーに年収を聞く」という取材に対するニューヨーカーの反応は?昨日のブログの続きになります。イラストと原文はこちらからです。



In November, a law went into effect that requires New York City companies with at least four employees to disclose a salary range for any job listing. Similar laws have recently passed in California, Colorado and Washington State with the aim, according to their backers, of addressing pay gaps that largely hurt women and people of color.


11月、ニューヨーク市では、従業員4人以上の企業に対し、求人情報には受け取れる給与の最低、最高額を表示することを義務づける法律が施行されました。同様の法律は最近、カリフォルニア州、コロラド州、ワシントン州で成立しています。女性や有色人種が大きく痛手を受けるような給与格差に対処することを目的としていると、その法律の支持者が言っていました。


In 2021, the median household income in New York City was $70,663 — roughly the same as in the rest of the country. But across the United States, women earned 83 percent of what men did that year, according to the Bureau of Labor Statistics. And Black and Hispanic women earned far less than their counterparts in other racial and ethnic groups.


2021年、ニューヨーク市の世帯収入の中央値は70,663ドルで、これは全米の他の地域とほぼ同じです。しかし、労働統計局によると、米国全体では、その年の女性の収入は男性の83パーセントでした。また、黒人やヒスパニック系の女性の収入は、他の人種や民族の女性に比べてはるかに低いのです。



時給約5千円
Kevin Genao, 27, Train Technician:
ケビン・ジェナオさん。27歳、電車技師。


“I’m a full union railroad worker. I’m part of the International Brotherhood of Electrical Workers. Everyone who works there makes the same for that particular job. When you become a supervisor or foreman, you make more.”


「私は鉄道労働者組合で働いています。国際電気労働者同胞組合に所属しています。そこで働く人は皆、どの職種の担当であっても給料は同じです。スーパーバイザーやフォアマンになれば、もっと稼げるようになります。」


約1,000万円
Carrie Peterson, 28, Public Health Resercher
キャリー・ピ-ターソンさん、28歳、公衆衛生研究者




T.D. Hall, 50s, Association Management:
T.D.ホールさん。50代。アソシエーションマネジメント。


Prefers not to say
年収については言いたくないです。


“We are in a moment where the gap between the wealthy and everybody else is widening, and there’s this desire to understand the pay structure. Women are paid much less, people of color are paid even less … and if you’re a woman of color — even less.”
“I won’t tell you what I make because not everybody lives in a community where you can be in the media talking about how much you make and safely go home at night.”


「富裕層とそれ以外の人々の間の格差が広がっている今、給与体系がどうなっているのか理解したいと思っています。女性の給与はかなり低く、有色人種はさらに低いのはなぜなのか......有色人種の女性であれば、(おわかりでしょ?)さらに低いのです。」


「私がいくら稼いでいるかは言わないわ。自分がいくら稼いでいるかをメディアで話して、夜、安全に家に帰れるようなコミュニティーに住んでいるわけではないですからね。」




約1,400万円
Mashkur Al-Maktoum, 52, Superintendent Of A Residential Building
マシュクール・アルマックトウムさん、52歳、住宅建物の管理人


“Why would I want my salary to be a secret unless I want other people to not have the same job? I’m an American and a veteran, so I want to see other people live comfortably the same way that I live.”


「他の人に(自分と)同じ仕事をさせたいと思わないんだったら、自分の給料を秘密にすることはないよね。私はアメリカ人であり、退役軍人でもあります。私は他の人が私がやっているのと同じように快適な暮らして欲しいと思っています。」


We were hoping to find someone on the very high end of the earning spectrum, since we know this spectrum of New Yorkers exists, but sadly, no one would talk to us on the record. A woman in her 20s, who declined to give her name, told us she was a model and had at times made $1 million to $2 million per year.


私たちは年収がかなり高いだろうと思われる人を見つけたいと思っていました。ニューヨーカーというのはそういった層がいるとわかっているからです。しかし残念なことにだれも録音した状態では話してくれませんでした。20代の一人の女性は、名前は教えてくれませんでしたが、モデルをしていて、ときには1億4千万円から2億8千万円稼いだこともあると話してくれました。


A stockbroker dressed in a plaid suit with a floral pocket square was happy to talk … at first. He eagerly told us that he made $300,000 a year. But as we continued to speak, he became embarrassed that he didn’t make more. In the end, he withdrew his quotes.


チェック柄のスーツに花柄のポケットチーフをつけた株式ブローカーの方は、最初は喜んで話してくれたのですが......。彼は「年収4100万円」と熱心に話してくれました。しかし、私たちと話しているうちに、自分はもっと稼げるのにと、年収を恥じるようになったのです。結局始めに言った額を取り下げてしまいました。



自分の稼ぎがそのまま自分の価値のようになり、自分で自分の価値を再認識することで、始めにジュリアとシャノンが感じていたような「セラピーをしているようになった」という意味が分かりました。


日本では最近動画などで、年収についての話題が多くなったと思います。自分の年収を積極的に公開し、他人の年収を話題にする。「大人しくて、感情を露わにせず、自分自身のことは他人に話したがらない」と言われていた日本人の特性が変わりつつあるようです。


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