Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

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ニューヨークタイムズ紙をニューヨークで買う。日本の新聞とかなり違う。

PCで電子版が購読できるし、スマホのアプリでもダウンロードして読めるのですが、広告がはさんであって、紙臭い、ガシャガシャした手触りの本物を触りたくて買っちゃいました。3ドルでした。


一面は、記事内容が途中で切れていて、続きは〇ページを読んで、という形になっています。日本の新聞が(高齢化社会に合わせて?)文字が大きくなり、記事の長さも短くなった一方で、ニューヨークタイムズ紙の文字はかなり小さく、ひとつの記事もかなり詳細で長い印象です。


縦に長い形です。



日本では一面を飾るだろう"Kim Says He would End Nuclear Pursuit in Exchange for a U.S.Truce" (「キム、アメリカの制裁中止を条件に核開発集結に言及」)の記事は、一面の右端に小さく載っていて、晩餐会の写真付きで6ページ目にありました。


左端には二大テレコム企業の合併の記事。そして中央、最も大きく報道されていたのは、メキシコから合衆国に向かう150人の移住者の群れ。入国の手続きができず、待たされている状態です。このことにつぃては、テレビでも盛んに報道していました。


中央は"Doctors Ask When a Heart Is Not Worth Fixing"で、ドラッグ注射が原因で心臓の感染症の手術を受けた28才の女性が、医者から今度ドラッグやったら手術しないよ、と言われた記事。彼女には子供もあり、二度とドラッグはやらないから手術してと懇願します。アメリカ社会ではドラッグ問題がかなり深刻で、患者はなかなかドラッグから抜け出せず、医者は実際入院中もドラッグをやっている患者を黙認していることもあるらしいです。そんな患者のほとんどは保険に入っていない。でも、手術をしなければ患者は命を失う。こうした記事も日本では見られないですね。さて・・・


一面下の次の記事に注目しました。



For Young Gazan at the Fence, Living or Dying Is the ‘Same Thing’  
By Iyad Abuheweila and David M. Halbfinger


GAZA CITY ----No one would ever pick out Saber al-Gerim from the crowds of Palestinians demonstrating against Israel along the heavily guarded fence that has helped turn the Gaza Strip into an open-air prison.
  Not for his youthful appearance. At 22, he wears ripped jeans and white sneakers, has a modish haircut and carries a few extra pound from too many months without work.
  Not for his anger. Screaming “Allahu akbar!” and hurling stones with a sling, or straining to pull a cable hooked onto Israel’s barbed-wire barrier in hopes of tearing it apart, he is just one in a fevered multitude, a protagonist in nobody’s drama but his own.
  Not even for his willingness to risk death, or his dream of going home to a patch of land he has never seen and cannot really visualize.
  But zoom in on this man: A beggar’s son, just a few yards from Israel, and squarely in the line of fire. Soldiers, the only Israelis Mr. Gerim has ever seen this close, can be spotted through the smoke of burning tires, moving about in their foxholes atop tall sand berms, occasionally launching tear-gas barrages, sometimes using live fire. Over a loudspeaker, one warns Palestinians to retreat or risk death. 


「フェンスの前にいる若きガザ住民にとっては、生きても死んでも同じこと」


イスラエル側はパレスチナに対して、有刺鉄線のフェンスを作りガザ地区を「天井のない監獄」(イギリス首相が言った言葉)にしてパレスチナ人をそこに閉じ込めている。彼らはイスラエル兵士に監視され、自由はない。若い彼は「アッラーは偉大なり!」と叫んで、パチンコ銃で石を投げている。有刺鉄線の柵を壊そうとしている。彼は生まれたときから紛争状態だったので、見たこともない夢の故郷に命をかけてまで戦おうとまでは思っていないし、想像すらできない。怒りというより、ただ高ぶる気持ちで行動しているのだ。彼の父親は物乞い。自分にはずっと仕事がない。若く見えるが22才。太め。彼がいるのはイスラエルのすぐ近く。戦闘状態。イスラエルの軍人が目の前にいる。タイヤを燃やして立ち上る煙、彼らは移動しながら催涙ガスをまいている。そして時折パレスチナ人に対して戻らないと殺すぞと叫んでいる。そんな中、パチンコ銃で応戦する一人のパレスチナ人の若者、サベル・アルゲリムを助けようとする者は誰もいない。



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