アメリカ市民の反抗を描いた戯曲がプラークの中にあった。

2020/01/13 00:00

ニューヨークの公共図書館から伸びているライブラリー・ウェイ(Library Way)に施された、青銅製のプラークの英語を読んでいます。一枚一枚がGregg Lefebre(グレッグ・ルフェーブル）というアメリカの彫刻家の作品です。

今日のプラークは、たくさんの鉛筆に囲まれた言葉です。その鉛筆の何本かには、
"John Thoreau & Co."という名前らしきものが彫られています。
筆記用具といえば、鉛筆だった時代、自分の鉛筆の一部をナイフで削ってそこに名前を書いていたのを思い出します。

"Writing your name can lead to writing sentences. And the next thing you'll be doing is writing paragraphs, and then books. And then you'll be in as much trouble as I am!"
--- Jerome Lawrence and Robert E.Lee, The Night Thoreau Spent in Jail

自分の名前を書くと言うことは文が書けると言うことだ。そしてパラグラフを書き、本を書く。そこの段階まできたら私のように大変なことにおちいることになるのだよ！
--- ジェローム・ローレンスとロバート・Ｅ・リー、　（舞台劇）『ソロウが拘置所で過ごした夜』より

この本の表紙を見ると、
"The most famous act of civil disobedience in American history"
(市民の反抗を題材にしたアメリカ史上最も有名な舞台劇）
と書いてあります。何が"disobedience"だったのかは、次の説明で分かります。
引用は、The Night Thoreau Spent in Jail についてウィキペディアの内容です。

Thoreau Spent in Jail is a two-act American play by Robert E. Lee and Jerome Lawrence written in 1969. Hal B. Wallis is producer of the film based on the play, for which both Lawrence and Lee wrote the screenplay. The play is based on the early life of the title character, Henry David Thoreau, leading up to his night spent in a jail in Concord, Massachusetts. Thoreau was jailed for refusing to pay a poll tax on the grounds that the money might be used to pay for the Mexican–American War, which he opposed

『ソロウが拘置所で過ごした夜』は、ロバート・Ｅ・リーとジェローム・ローレンスによって、1016年に脚本化された２幕仕立てのアメリカの舞台劇です。ハル・Ｂ・ウォリスによって、劇を元にした映画化がなされ、そのためにローレンスとリーはこの脚本を書きました。劇はタイトルになっている人物のヘンリー・デイヴィット・ソロウの初期の人生を基にしており、彼が実際過ごしたマサチューセッツ州、コンコルドの拘置所での日々につながっていきます。ソロウはメキシコとアメリカの間に起こった戦争のために使われる可能性のある税金の支払いを拒否したために拘束されたのでした。彼はこの戦争に反対していました。

表紙に描かれている顔は、David Henry Thoreau(1817 - 1862 ) で、アメリカのエッセイスト、詩人、哲学者でした。デイヴィット・ソロウは実際税金を納めるのを拒否して投獄されたわけですが、作品としての劇は、ローレンスとリーによって彼の没後に脚本化されています。