Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

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5年生の社会科は、読み書きの力もつき、職業体験もできるものだった。

今日は、ニューヨーク市の小学5年生が、学校閉鎖の間にリモートラーニングで取り組んでいる社会科の課題についてです。


ニューヨーク市の小学校では、どの学年の生徒も必ず「人権問題」に取り組みます。そしてどれも「事実」に基づいたものです。大人になる前に、人間としての基本的な人権、平等の精神をしっかりと教えようという姿勢が感じられます。


ニューヨーク市、教育局の"Learn At Home"からです。(ワークシート、参加資料もです。)


Civics for All: Kid Lawyer
皆のための市民権:子供弁護士


Objective Write an advice column after analyzing a Supreme Court case about free speech. 
目的:言論の自由についての最高裁の訴訟を分析してアドバイスを書こう。


Resources • Tinker v. Des Moines (1969) 
資料:ティンカー対デス・モイネス(1969年)


Activity • Read Tinker v. Des Moines (1969) and answer the following:
 ティンカー対デス・モイネス(1969年)を読んで次のことに答えなさい。


What happened to the students involved in this case?
この訴訟に関わった生徒に何が起りましたか?


 What rights were involved in this case? 
この訴訟にはどんな権利が関係していましたか?


What do those rights mean?
それらの権利はどういう内容ですか?


 What was the outcome of the case?
その訴訟の結果はどういうものでしたか?


 What effect does the outcome of this case have on the rights of students in school?
この訴訟の結果は学校での生徒の権利にどのような影響がありますか?


Additional Resources • ACLU: A Supreme Court Fight For Students’ Free Speech Rights https://www.youtube.com/watch?time_continue=10&v=go63SCNT6OQ&feature=emb_logo


追加資料はこれです。
  ↓



A Supreme Court Fight For Students' Free Speech Rights



事実
1960年代、合衆国はベトナムと戦争をしていました。その戦争について、ジョン・ティンカー(15歳)と、メリー・ベス・ティンカー(13歳)、クリス・エックハード(16歳)は戦争反対を示す黒いアームバンドを付けて学校に行きました。学校ではその腕章を取るよう言われ、停学になりました。彼らと彼らの家族は、言論の自由が尊重されていないと主張して訴訟を起こしました。
結果
最高裁判所は生徒と先生には彼らの言論が他人の権利を否定したり、授業や学校活動を侵害しない限り学校での言論の自由があると原告の主張を受け入れました。最高裁は、学校の職員は学習を侵害することがなければ、生徒の言論を検閲することはできない、黒い腕章をつけることは学習を侵害することではないと判決を下しました。生徒たちは学習や学校の環境を侵害しない限り、自分の意見を言ったり、ビラや嘆願書を配ったり、自分の意見を書いた服を着たりする権利があります。もし生徒が発言の自由のために授業や学校を休めば、学校はそのことに対して生徒を罰することができます。生徒は学校に行かなければならないからです。しかし、学校は、自分の意見を言うために学校に来ないという理由で、より厳しい罰で生徒をいましめることはできません。


単語の解説
Sued: 法的な手続きに持ち込むこと
Freedom of speech: 自分の政治的な意見や考えを表現する権利で、そうしたことで罰をうけないこと
Censor: 不適当として、止めさせたり、隠したり、妨害したりすること




この出来事を読んで、次にすることは、「アドバイスコラム・オーガナイザー」のシートに書いてある指示に従って、自分の考えを整理することです。


ワークシートがこれです。



指示を読みます。


Directions: Work with your group to identify relevant details and infer what advice you can offer to the student who wrote to Kid Lawyer.
あなたのグループで、関連している事柄を確認し、子供弁護士に手紙を書いた生徒にどんなアドバイスができるか考えなさい。


Facts
What happened to the students involved in this case?
What rights were involved?
Which court case might connect? (Circle the cases that connect).
   Tinker v. Des Moines (1969) - Free Speech
   Goss v. Lopez (1974) - Due Process of Law
   Plyler v. Doe (1982) - Equal Protection
 
Explanation :
What relevant details from the court cases apply to your Kid Lawyer letter?
What advice will you offer this student based on their rights?
事実を(整理するために)書きましょう。
この訴訟を起こした生徒に何がおこりましたか?
どんな権利が関係していましたか?
どの訴訟に関することですか?(〇を付けなさい。)

  ティンカー対デスモイネス(1969年)---言論の自由をめぐる訴訟
  ゴス対ロペス(1974年)--- 法的手続きをめぐる訴訟
  プライラー対ドウ(1982年)--- 平等な保護をめぐる訴訟


説明
訴訟内容のどの部分について、子供弁護士への手紙を書きますか?
彼らの権利を踏まえてこの生徒にどんなアドバイスをしますか?


子供弁護士への手紙は次のようなものです。




子供弁護士様
助けて下さい。私は小学5年生で、校長先生に両親と呼び出されました。私これまで学校で問題を起こしたことがないので心配です。私は何か悪いことをしたとは思っていません。

始まりは先週でした。私の兄のジョナサンは、母と一緒に州のテストに反対する集会に行くと言いました。私は今までそういう集会に行ったことはありませんでしたが、とても見たかったのです。だから母に何とか頼んで、許可をもらいました。兄と私は遅くまで起きてポスターを作り、次の日は半日学校を休んで集会に行きました。そして「テストはいやだ!」と書いたTシャツを着て学校に戻りました。クラスの友達の何人かがなぜ午前中休んだのかと聞いたので、集会に行っていたことを話しました。しばらくして、先生は怒って、校長室に行きなさいと言いました。
校長先生には学校を休んではいけない、授業を乱してはいけない、と言われ、親の呼び出しの手紙を渡されました。本当に心配です。子供弁護士さん、お願い助けて!


そして、実際に次のシートに返事となるアドバイスを書きます。


Put it all together! 
Write a letter back to the student who wrote the Kid Lawyer and offer them advice on their problem.
(今までやったこと)すべてをまとめましょう!
子供弁護士に手紙を書いた生徒に返事を書いて問題に関するアドバイスを提示してあげましょう。



子供が色々意見を出したり、考えたりしている姿が浮かびます。
問題を考えながら、弁護士という職業についても学んでいるわけですね。
指示の中に、"infer"という単語が使われていることに驚きました。
また、"Due Process of Law"や、"Equal Protection"についても、説明を受けることになるように考えられているところが、ニクイ!


Englishラボ
MisTy

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