Talking New York --- New Yorkで見つけた英語

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プラークに刻まれた、ハンプティ・ダンプティがアリスに語る「言葉」というもの。

『不思議の国のアリス』と言えば、日本でも大人気の物語です。映画化もされ、物語に出てくるキャラクターもとても有名です。
今日の一枚は、『鏡の国のアリス』という日本語の題名が付けられた、『不思議の国のアリス』((Alice's Adventures in Wonderland)の続編からです。この本のオリジナルタイトルは、 Through the Looking-Glass: And What Alice Found There (『鏡を通り抜けて:そしてアリスがそこで見つけたもの』)です。


児童文学として有名な「アリス」ですが、内容はとても深く、読み方によれば児童文学の域を超えるものだと思います。


今日は原文の英語を読みますね。そして、その続きも少し載せようと思います。
読んでみてください。(訳はMisTyです。)



"When I use a word," Humpty Dumpty said, in rather a scornful tone, "it means just what I choose it to mean - neither more nor less."
"The question is," said Alice, "whether you can make words mean so many different things."
"The question is," said Humpty Dumpty, "which is to be master - that's all."
Lewis Carroll (1832-1898) Through the Looking-Glass: And What Alice Found There


「僕が言葉を使うときはね、」ハンプティ・ダンプティはあざ笑うかのような調子で言いました。「言葉はぼくが選ぶとおりの意味になるんだ。ズバリとね。」
「問題は、」とアリスは言いました。「言葉にすごくたくさんの違ったものを持たせるすみることができるかってことね。」
「問題は、」とハンプティ・ダンプティは言いました。 「言葉と自分のどちらがご主人様かってことさ。それだけのことだね。」
ルイス・キャロル(1832-1898) 『鏡の国のアリス:アリスがそこで見つけたもの』



ハンプティ・ダンプティというのは、『マザーグース』に出てくるキャラクターの名前です。


このプラークの英語の続きで、ハンプティ:ダンプティは次のように、言葉というものについて述べています。


Alice was too much puzzled to say anything; so after a minute Humpty Dumpty began again. 'They've a temper, some of them — particularly verbs: they're the proudest — adjectives you can do anything with, but not verbs — however, I can manage the whole lot of them! Impenetrability! That's what I say!'
アリスはとても混乱してしまって何も言えなくなりました。するとしばらくしてハンプティ・ダンプティが再び口を開きました。「言葉の中には気性が荒いヤツもいてね、特に動詞だ。あいつらは高慢なんだ。形容詞はどうにでもなるが、動詞は違う。でも、僕はほとんど全部の動詞を操れるんだ!不可侵性!僕がいいたいのはこれ!!


'Would you tell me please,' said Alice, 'what that means?'
'Now you talk like a reasonable child,' said Humpty Dumpty, looking very much pleased. 'I meant by "impenetrability" that we've had enough of that subject, and it would be just as well if you'd mention what you mean to do next, as I suppose you don't mean to stop here all the rest of your life.'
'That's a great deal to make one word mean,' Alice said in a thoughtful tone.

「すみませんが、それってどういう意味か教えてくださいます?」とアリスは言いました。「やっと道理をわきまえて口をきくようになったな」とハンプティ・ダンプティはすごく満足げでした。「『不可侵性』で僕が言おうとしたのは、残りの人生をここでとどまるつもりじゃないだろうから、その話題はもう十分したし、次に何をするつもりかについて話すほうがましだ、ということだ。」
「ひとつの言葉にずいぶんたくさんの意味を持たせてるのね」とアリスは考え込んで言いました。


次のページに!この原文があります。
 ↓
Humpty Dumpty | Through the Looking Glass, by Lewis Carroll

『鏡の国のアリス』原作の挿絵(ウィキペディアより)



本名は、チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン(Charles Lutwidge Dodgson)
で、数学者でもありました。(写真はWikipediaより)


ちなみに、キャロル・ルイス(Carol Lewis )は、アメリカ合衆国の陸上競技女子走幅跳選手です。( ´艸`)



 

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